瑞鶴「戦車道?」

1 : ◆yHRoXjoviS75 - 2016/04/03 08:35:30.42 9U/n2/aH0 1/10

瑞鶴が目を覚ますとそこは海の上だった。しばらくぼうっとしていたが、沈んだ際に切れたはずの艦とのリンクを感じ取ると意識は一気に覚醒し、瞬時に戦闘態勢に入った。

しかしよくよく辺りを見回してみるとただただ穏やかな海が広がるばかりであり、敵艦隊どころか敵航空隊の影すら見えない。ひとまず警戒を解くと彼女は妙なことに気がついた。

艦とのリンクがあの頃と比べて微弱だというのもあるが、なによりも艦が巨大すぎるのである。以前の「自分」の優に数十倍はあろう。

この妙な事態に首を傾げていた瑞鶴であったが、なにはともあれ情報収集だと遠くに見える町へ向かうことにした。

元スレ
瑞鶴「戦車道?」

2 : ◆yHRoXjoviS75 - 2016/04/03 08:41:20.53 9U/n2/aH0 2/10

小一時間ほど町を歩いてみるとおおよその現状は把握できた。今自分がいるところは学園艦というかつての「自分」をモデルにした巨大な船であるということ、船の上に町があるということ、船は学生によって管理、操舵されているということなど様々な話を耳にした。一般人には認知されない「艦娘」という存在は立ち聞きをするにはもってこいであった。

そしてなによりも瑞鶴が嬉しかったのは、今があの戦いから数十年経った世界であり、平和な世の中であるということだった。最期は迷彩塗装に身をつつみ、敵機動部隊を引きつけるための囮として散っていったが、こうして太平の世が訪れた世界を目にすると、自分たちの戦いは無駄ではなかったと思えた。

囮となった自分に縋りついてきた後輩たちへ-決して表には出さなかったが、ずっと憧れていた先輩がそうしていたように-

瑞鶴「大丈夫、鎧袖一触よ。」

と言って出撃したのが昨日のことのように思えた。

よし、と何かを決意したように瑞鶴は座っていたベンチから立ち上がった。

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