健夜「まだ終わらないインターハイ」咲「Bブロック、ですね」 1/2


1:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:08:47.62 ID:+aSt3BUS0


http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1472318624/の続きになります。

・咲さんのコーチに健夜、後輩にマホが居ます。
・前回は阿知賀編(Aブロック編)、今回はBブロック編です。
・咲ちゃんではなく、咲さんです。キャラ改変注意
・Bブロック編と言っても、Aブロックのキャラも普通に出てくると思われます。


今回は、前回のスレも見て頂いてからの方がより楽しんで頂けると思います。


3:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:17:25.40 ID:+aSt3BUS0


【始まり】


~咲・宿泊ホテル~


咲「......」パチ


咲「...ん......朝......?」ムク


咲「ふぁ......」ネムネム


咲「...よく寝たな...」ゴシゴシ


咲「......」イワカン


咲「......?」チラ


マホ「ん......」スヤスヤ


健夜「...」スースー


咲「......」スッ


☆関連記事☆

4:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:18:39.54 ID:+aSt3BUS0


マホ「んへへ......」ギュー


健夜「んぅ...」ギュッ


咲「......」グイグイ


咲「...はぁ」


咲(2人の腕が絡まってて起き上がれない......)


咲(何で二人とも私のベットで寝てるの...?)ハァ


咲「......」


咲「健夜さん、邪魔です......どいてください」グイグイ


健夜「んぅ......」ギュー


5:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:19:46.04 ID:+aSt3BUS0


咲「もう......私は抱き枕じゃないんですよ」グイグイ


健夜「んー......お母さん...後5分だけ......」スースー


咲(お母さんって......)


咲「お母さんになる様な年齢なのは、健夜さんですよー」ホッペムニムニ


健夜「...んっ......」スヤスヤ


咲(起きないな......)


咲「......」


6:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:21:47.01 ID:+aSt3BUS0


咲「マホちゃん、起きて?朝だよ」サスサス


マホ「ふふ...みやながせんぱい......まほと楽しみましょう...んぅ...」スースー


咲「......マホちゃーん?」ユサユサ


マホ「......」スヤスヤ


咲「......2人とも起きないし」


咲(どうしよう......もう8時だけど...)


咲「......仕方ないよね」


咲「......」スッ


7:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:24:01.15 ID:+aSt3BUS0


咲「......」ヌクヌク


咲「......」チラ


健夜「ん......」スースー


咲「......」ジーッ


健夜「......」スヤスヤ


咲「......」フフッ


咲「ふあぁ......」アクビ


咲「......」ウト


咲「...」ウトウト


咲「」スースー


9:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:42:23.41 ID:+aSt3BUS0


_______________
_______________


健夜「んっ......朝...」パチ


健夜「っつー...頭痛いぃ...」ズキ


マホ「おはようございます、健夜さん」コソコソ


健夜「あ、マホちゃん...おはよう」ニコ


マホ「頭痛いって...二日酔いって奴ですかー?」コソコソ


健夜「うん...昨日、良子ちゃんに強いお酒飲まされ過ぎたよ...」ウゥ


マホ「それはご愁傷様ですね......」


健夜「それより、どうしてそんなに小声なの?」


10:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:43:43.46 ID:+aSt3BUS0


マホ「ふふっ......見てください、先輩」クスクス


健夜「え...?」


健夜「......ふふ、咲ちゃん...」クス


咲「......」スヤスヤ


マホ「1度起きた形跡がありますし、二度寝しちゃったんですね」


健夜「珍しいね、咲ちゃんが二度寝なんて」


マホ「ですねー」


咲「...んぅ......ふふ......くすぐったい...です...」スヤスヤ


健夜「......」ジーッ


マホ「......」ジーッ


11:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/05(月) 20:46:14.84 ID:+aSt3BUS0


咲「んん...」スヤスヤ


健夜「可愛い......」


マホ「......マホも同じ事思ってました」


健夜「......」ジーッ


マホ「......」ジー


健夜「......」ウト


マホ「......」ウト


健夜「...」ウトウト


マホ「...」ウトウト


健夜「」スースー

マホ「」スースー


咲「んぅ......朝......?」パチ


咲「って......2人ともまだ寝てるし......」


【始まり・ある日の朝、カン】


24:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 01:03:35.12 ID:KonRu4B30


―――――――――――――――――――――――


咲「全く......一度起きたなら起こしてくださいよ...」


健夜「咲ちゃんこそ、もう少し強引に起こしてくれたら良かったんだよ?」


咲「そ、それは......その...」モジ

咲「......」


咲「健夜さんが......気持ちよさそうに寝てましたし...」ボソッ


健夜「え?私が、なに?」


咲「な、何でもありません!!」


咲「健夜さんはどうして私を起こさなかったんですか?」


健夜「んー......」カンガエ


25:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 01:05:21.95 ID:KonRu4B30


健夜「咲ちゃん、可愛い寝顔で寝てたし......起こしたら悪いかなって」ニコッ


咲「......」


咲「......?」


咲「~~~~~ッッッ/////」ボッ


咲「な、何見てるんですか!!」


健夜「あはは、早起きしたら良いことあったなぁ」


咲「別に早起きではありませんし!......ていうか、その年になって」


咲「お母さん......あと5分だなんて言うの、止めた方が良いかと思いますが」


健夜「......へっ!?」


26:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 01:06:24.80 ID:KonRu4B30


健夜「わ、私そんな事言ってた......?」


咲「はい」ニッコリ


健夜「恥ずかしい....../////」


健夜「べ、別に、お母さんに毎日そんな事言ってる訳じゃないからね!!////」


咲「どうだか。私のベットにまで潜り込んできて......」


咲「まさか、今でもお母さんと一緒に寝てるとか」


健夜「違うよ!?」


咲「ならどーして私のベットに?」ジト


健夜「うっ......それは...」オロ


27:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 01:07:22.10 ID:KonRu4B30


健夜「せ、生徒とコーチの仲を深めるため......とか?」


咲「変態」ジト


健夜「なんで!?」


マホ「先輩と健夜さんは朝から仲良しですねー」ネムネム


咲「あ、マホちゃん」


マホ「お待たせしましたー!身支度完了ですっ」


マホ「私服だと浮いてしまった昨日の反省を活かして、制服にしてみましたー!」クルッ


咲「うん、マホちゃんは制服も似合うね。可愛いよ」


マホ「えへへ/////ありがとうございます///」テレテレ


28:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 01:08:46.43 ID:KonRu4B30


マホ「宮永先輩も、制服がお似合いです!」


咲「そ、そうかな...ただのブレザーだけど」


マホ「とっても可愛いですよ!それに、半袖だと観戦室少し寒いので、丁度良いと思います!」


咲「昨日ワンピースで行って凍えそうだったからね......」


健夜「そ、そうだ!」


健夜「咲ちゃん、マホちゃんも咲ちゃんのベットに入ってたよ?」


マホ「??入ってましたよー?」


咲「マホちゃんはマホちゃんです。健夜さんは健夜さんです」


咲「分かりましたか?」


健夜「何一つ分からなかったけど、私が酷い事言われたのは分かったよ!?」ガーン


咲「全て分かってるじゃないですか」


健夜「分かりたく無かったよ!!」ガーン


29:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 01:10:13.98 ID:KonRu4B30


マホ「もー、健夜さんは鈍いですねー」


マホ「先輩は、こう言ってるんです!......こほん」


マホ『......健夜さんのバカ...一緒のベットで寝るなんて...少し、期待しちゃいました...』(上目遣い)


咲「こ、渾身の声マネなんだろうけど......絶望的に似てないよマホちゃん」


マホ「声マネの評価は要らないんですー!」


健夜「ていうか、流石の私でも咲ちゃんがそんな事思ってないくらい分かるよっ」


健夜「ね、咲ちゃん?」


咲「......」ムッ


咲「...マホちゃん、健夜さんが美味しい高級レストラン連れて行ってくれるって」


健夜「えっ」


30:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 01:12:40.74 ID:KonRu4B30


マホ「本当ですか!?やった!」キャー


健夜「えっ、どうして急に!?」


咲「......」プイッ


マホ「いつですか健夜さん!」キラキラ


健夜「今のは咲ちゃんの嘘だよ!?」


マホ「えっ......」シュン


健夜「......っていうのも嘘!」


マホ「!!」パァッ


咲「それも嘘なんだって」


マホ「健夜さん......」ズーン


健夜「う、嘘じゃないよ!」


マホ「健夜さん!」ヤター!


健夜「さ、咲ちゃん助けて......」ウルウル


咲「嫌です。ほら、朝ご飯食べに行きますよ」プイッ


健夜「咲ちゃんー!!」


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36:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 15:19:12.84 ID:KonRu4B30


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咲「ふぅ...お腹いっぱいです」


マホ「起きた時間が微妙だったせいか、兼お昼ご飯みたいになっちゃいましたねー」


咲「そうだね」


健夜「今日はどうしよっか?私は一先ず解説のお仕事も一息ついたし、一緒にいられるけど」


咲「レストランの予約は良いんですか?」


健夜「その話はさっき麻雀で片付いたでしょ!?」


マホ「健夜さん、大人げなかったですー」


咲「ねー。本気の本気で来るんだもん」


37:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 15:21:26.75 ID:KonRu4B30


マホ「まあでも、高級じゃなくても連れて行ってくれる約束はしてくれるんですから、人の良さが出てますよねー」


咲「詐欺に会うタイプだよね」


健夜「酷い言われようだ...」


咲「冗談です。楽しみにしていますね、ありがとうございます」


マホ「楽しみです!」


健夜「そ、そんなに喜ばれちゃうと......」


健夜「えへへ、うん、どういたしまして」ニコニコ


咲(何だか本当に詐欺とかに合いそうで心配だな......)


健夜「それで、今日はどうしよっか?」


38:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 15:24:15.96 ID:KonRu4B30


マホ「うーん......東京の観光はもう済ませちゃいましたしねー」


咲「私は、特に何もせずホテルで過ごすのが良いと思いますけど」


健夜「相変わらずのインドア......でも、私もそれが良いかな」


マホ「マホは、この前の観光で満足なので、2人に合わせます!」


咲「それじゃあ、決まりだね」


健夜「折角だし、何か映画でも借りてこっか」


マホ「あ、賛成です!」


咲「良いですけど、怖いのはやめt」


プルルルルルル プルルルルル


健夜「電話?」


39:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 15:27:19.19 ID:KonRu4B30


マホ「マホじゃないですー」


咲「あ、私だ......」


健夜「誰からだろうね?」


マホ「さすがに阿知賀の誰かが、昨日の今日で掛けてくるとは思えませんけどー」


咲「私もそれはないと思うけと......一体誰が」チラ


咲「......」


健夜「咲ちゃん?」


マホ「先輩?」


咲「......」スッ


咲「......お姉ちゃんから、です」つ ケータイ


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40:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:14:16.85 ID:KonRu4B30


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【宮永咲と宮永照】


【喫茶店】


店員「いらっしゃいませ、1名様ですか?」


咲「いえ、待ち合わせで......」


「咲、こっち」


店員「これは失礼致しました、ごゆっくり」ニコッ


咲「ありがとうございます」ペコ


咲「......」テクテク


咲「......ふぅ」スワリ


咲「ごめんねお姉ちゃん、遅れちゃって」


41:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:15:05.32 ID:KonRu4B30


照「いや...こっちこそ、急に呼び出したりしてごめん」


咲「良いって良いって。どの道、用事とかは無かったから」


照「そっか、良かった」


咲「うん」


照「......何か頼む?」


咲「んー......昔と一緒で」


照「分かった」


照「すみません、オレンジジュース2つと、ジャンボパフェ1つください」


店員「かしこまりました」


42:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:15:58.65 ID:KonRu4B30


咲「驚いたな......」


照「何が?」


咲「よく覚えてたなって。昔と一緒って言葉だけで」クスクス


照「......まあ。忘れないよ、咲との思い出だから」


咲「......ありがと」


照「......」


咲「......」


照「この前は......淡が失礼した」


咲「えっ?」


照「阿知賀、咲のお友達か何かだったんでしょ」


咲「友達って程じゃないよ」


43:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:18:50.73 ID:KonRu4B30


照「......協力とか、してた?」


咲「どうしてそう思うの?」


照「松美玄さんの打ち筋、少しだけ咲の影がチラついてた」


照「......って言っても、私は昔の咲の打ち筋しか、知らないんだけどね」


咲「......当たりだよ。少しだけ、色々あって協力をね」


咲「さすがは、インターハイチャンピオンだね......普通、そんな事気付かないよ?」


照「私だって、小さい頃から成長してる」


44:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:20:27.34 ID:KonRu4B30


照「昔の私に、今と同じ力があれば...」


照「咲のプラマイゼロだって、もっと早く」


咲「こら、お姉ちゃん」ピト


咲「それは言わないって約束......忘れた?」


照「......ごめん」


咲「お姉ちゃんは、たくさん私の為に頑張ってくれた」


咲「それで充分なの。とっても嬉しかったんだよ?」


照「......うん」


咲「...もう......お姉ちゃんってば、対局の時はあんな大魔王!って感じなのに」クスクス


照「不本意......私は普通に打ってるのに...」


45:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:30:39.92 ID:KonRu4B30


咲「でも、そんなお姉ちゃんもカッコよくて好きだよ?」


照「......っ」


照「......咲がそう言うなら、まあ、うん...」


咲「照れた?」


照「照れてない」


咲「またまたぁ、耳まで赤いよ?」クスクス


照「照れてないから」プイッ


咲「ふふっ、頑固なんだかr」


咲(何かこの会話デジャブだな...)


照「咲?」


咲「あ、ううん。なんでもっ」


46:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:35:40.20 ID:KonRu4B30


店員「お待たせ致しました、オレンジジュースとジャンボパフェになります」スッ


照「ありがとうございます」


咲「どうもです」ニコッ


店員「ごゆっくり」ペコ


咲「なんだか懐かしいね」


照「うん......昔は、2人で...いや、3人でこうやって一つのパフェを食べてた」


咲「......ね。皆の少ないお小遣いを出し合って」クスクス


47:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:36:38.70 ID:KonRu4B30


咲「今のお姉ちゃんだったら、1人で全部食べれちゃうんじゃない?」


照「否定はできないね」パクパク


咲「ふふっ、それじゃあやっぱり1個ずつ頼もっか?」


照「......いや、一つで良いよ」モグモグ


咲「その割にはお姉ちゃん、もう半分食べてるけど」


照「......てへ」


咲「もう......お姉ちゃんってば」クスクス


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48:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:42:12.30 ID:KonRu4B30


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咲「やっぱり、落ち込んでるんだ」


照「うん...あの子、負けず嫌いだから」


咲「......それなら、決勝戦ではもっと強くなってるね」


照「そうだね。やっと負けを知ってくれた」


照「こんな事言うのも違うけど、淡を負かしてくれた高鴨さんには少し感謝かな」


咲「感謝はしなくていいと思うけど...」


咲「......お姉ちゃんが本気で打ってれば、もう少し楽に勝てたんじゃない?」


照「私は本気で打ったよ?」


49:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:46:43.50 ID:KonRu4B30


照「......なんて言っても、咲にはバレちゃうかな」


咲「うん。私を誰だと思ってるの?」


咲「宮永照の妹なんだから」


照「ふふ、そうだね」ニコ


照「確かに、アレは出さなかったけど......決勝戦までは隠しておきたかったから」


咲「そうなんだ」


照「咲こそ、もっと私の情報を阿知賀に教えて上げてたら、ヒヤヒヤせずに済んだんじゃない?」


咲「まさか。お姉ちゃん対策は協力したけど、そこまでは言う訳ないよ」


照「私は、楽しくなるなら構わないけど」


50:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:47:40.08 ID:KonRu4B30


咲「......きっと永水女子がBブロックから決勝に上がってくるだろうから、楽しめると思うよ」


照「神代さん?」


咲「うん。私も、楽しみにしてるね」


照「......」


照「......久々に、咲とも打ちたいな」チラ


咲「......」


咲「今は時間がないから......また今度ね」ニコッ


照「......ん」コク


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51:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:49:43.33 ID:KonRu4B30


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咲「へぇ、それじゃあ、お母さん元気なんだね」


照「うん。お父さんに会えなくて寂しがってる」


咲「......そこは嘘でも私って言っておこうよ」


照「咲にも会いたがってると思うけど」


咲「お母さん、お父さんの事大好きたからね......」


咲「知ってる?引っ越す前に、私がお母さんに言われた最後の言葉」


照「お父さんが浮気しそうになったら、代わりに刺していいわよ。いえ、刺しなさい!」


照「......でしょ?」


咲「ふふっ、そうそう!私まだ中学上がりたてだったのに」


52:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:50:21.40 ID:KonRu4B30


照「しかも、お父さんの目の前であえて咲に言うっていうね」クス


咲「お母さんに、お父さんは今でもお母さん一筋みたいですって伝えておいてね」


照「了解」


照「......っと、そろそろ時間...」


咲「あ、本当だ......1時間なんてあっという間だね」


咲「っていうか、わざわざミーティングの前の空いた時間に会わなくても......」


照「折角咲が東京に来てるんだし、会える時には会っておきたいから」


咲「......私は嬉しいけど、お姉ちゃんが大変じゃない?」


照「妹がお姉ちゃんの心配をする必要は無いの」クス


咲「......はぁい」


53:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 16:51:00.98 ID:KonRu4B30


咲「もう、昔からそうやって言うんだから」


照「今は只でさえ離れて暮らしてて、姉らしい事出来てないから」


咲「こうやって、空いた時間に会ってくれるだけでも、嬉しいよ」


咲「お姉ちゃんこそ、私に心配掛けさせないように、ちゃんと身体に気を付けるんだよ?」


照「うん。大丈夫」


咲「それじゃあね、お姉ちゃん」


照「うん、またね」フリフリ


咲「また」フリフリ


咲「......ふぅ...」


咲「お姉ちゃん、頑張って」グッ


_______________
_______________


54:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 17:02:55.42 ID:KonRu4B30


【数分後】


照「......もしもし、菫?」


菫『......』


照「......迎えを頼みたい」


菫『だと思ったよ......だから私も付いていくと言ったのに』


照「咲とは......2人きりで会いたかったから」


菫『それは分かってる。それじゃ、今から行くから少し待ってろ』


照「ん、ありがと」


照「......咲は大丈夫かな」


55:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/06(火) 17:13:08.21 ID:KonRu4B30

______________________________


咲「......もしもし、健夜さんですか」


健夜『......やっぱり?』


咲「はい......迎えをよろしくお願いします」


健夜『最早定番だね...私とマホちゃんのどっちかだけでも連れていけば...』


咲「お姉ちゃんとは、2人で会いたかったので」


健夜『......分かってるよ。それじゃあ、今から迎えに行くから』


健夜『絶対、絶対に動いたらダメだからね』


咲「釘刺しすぎでしょう......すみません、ありがとうございます」


咲「......お姉ちゃん、大丈夫かな...」


【宮永咲と宮永照、カン】


73:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:19:14.24 ID:bR9ctBHY0


【小話・2人の帰路】


咲「......」テクテク


健夜「......」テクテク


咲「......」チラ


咲「......」フゥ


咲「......すみません、迷惑掛けて」


健夜「......え?」


74:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:20:13.38 ID:bR9ctBHY0


咲「毎回、ありがとうございます」


咲「その......迎えに、来てくれて」


健夜「......」


健夜「えっ!?」


健夜「ど、どうしたの......?いきなり改まって」


咲「...思い返せば、健夜さんにはたくさん迷惑を掛けているなと思いまして」


健夜「め、迷惑って......そんな事思ってないよ?」


咲「......」


75:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:21:51.65 ID:bR9ctBHY0


健夜「えっと...?」


咲「......」


健夜「咲ちゃん...?」


咲「......偶には、怒ってください」


健夜「えっ......」


咲「......怒ってくれないと、不安...です」


健夜「......」


咲「......!!」ハッ


咲「す、すみません、少しボーッとしてて...」アセアセ


76:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:23:51.43 ID:bR9ctBHY0


咲「今のは忘れてください。多分、お姉ちゃんと久々に対面して......ちょっと疲れてるだけですから」


咲「あはは......私、何言ってるんでしょう」


健夜「......」カンガエ


咲「ほ、ほら健夜さん、行きましょう?」


咲「マホちゃん待ってるんですから」スタスタ


健夜「......」


健夜「こ......」


咲「はい......?」


健夜「こ、こらーっ!」プンスコ


咲「......」ピクッ


咲「えっと...?」


77:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:26:21.11 ID:bR9ctBHY0


健夜「怒ってみたんだけど......ダメ、だったかな......?」


咲「......」


健夜「ご、ごめんね!?怒れてないよね!」


健夜「うーん......怒る...怒る......」


健夜「別に迷惑だなんて思ってないし......難しいなぁ...」ブツブツ


咲「......」


咲「......ぷっ...」


咲「ふふっ...ありがとうございます」


咲「すみません、もう大丈夫ですからっ」ニコリ


78:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:27:41.54 ID:bR9ctBHY0


健夜「えぇ...?」


健夜「な、何が何だかわからない......」


健夜「でも、本当に迷惑だなんて思ってないからね?」


咲「......はい」ニコッ


咲「さっきのはすみません。私、変なこと言いました」


健夜「ううん。ちょっとビックリして、熱でもあるのかと思っちゃったけど」


咲「それは酷いですよ......」


健夜「ふふっ...その、私はね?咲ちゃんを迎えに行くの、好きなんだ」


咲「えっ」


79:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:29:23.25 ID:bR9ctBHY0


健夜「駆け付けた時の、少し嬉しそうな咲ちゃんの顔が可愛いし」


健夜「ツンツンしてるけど、ちゃんとお礼言ってくれる所も、可愛いなって思うよ?」


咲「......」


咲「......?」


咲「ッッッ!?/////」ボッ


健夜「だから、むしろ役得なの」クスクス


咲「す、健夜さん......」テレ


健夜「っていう話を、さっきもマホちゃんとしててね?」


80:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:30:50.22 ID:bR9ctBHY0


咲「......」


咲「えっ」


健夜「マホちゃんも、同じ事思うって言って......咲ちゃん!?」


咲「......!!......!!」ベシベシ


健夜「ちょ、べしべし叩くのやめて!?」


健夜「地味に痛い!!地味に痛いよ!」アウアウ


咲「~~~っっ/////!!!」ポカポカ


健夜「ポカポカもやめて!?」


咲「もう、健夜さんの言う事は何も信じませんからね!!!」スタスタ


81:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/07(水) 20:33:26.04 ID:bR9ctBHY0


健夜「ちょっ、待って!?一人で行くと迷子になる!迷子になっちゃうから!」アセアセ


咲「知りません!その時は健夜さんが30秒以内に見つけてください!」ベーッ


咲「見つけてくれなかったら怒りますからっ」


健夜「私、怒れって言われてた筈なのに何で怒られる側になってるの!?」


咲「ほら、早く帰りますよ!」スタスタ


咲「......」


咲「......健夜さんの、バカ」ニコリ


【小話・2人の帰路、カン】


88:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:21:51.61 ID:vh8Si3M30


【咲・宿泊ホテル】


咲「へえ、それじゃあBブロックの試合の録画を見直してたんだ」


マホ「はい!第一ブロックと、第二ブロックの1.2回戦だけですけどね」


咲「第一ブロック......って事は、臨海が入ってる方だね」


マホ「外国の方が沢山いて、日本の人は先鋒だけでした」


咲「あれ?去年は先鋒も外国の人でしたよね、健夜さん」


健夜「今年からルールが変わってね、先鋒は必ず日本人って言う決まりに変わったの」


咲「へぇ、何でですか?」


マホ「去年は白糸台が優勝だった訳ですし、全員留学生で困る事とかないですよねー?」


マホ「全員留学生で出て負けてる訳ですし、戦力の調整とは思えませんよー」


89:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:23:42.83 ID:vh8Si3M30


健夜「うーん、詳しくは知らないなぁ......そういえば何でなんだろ?」


咲「今年の先鋒の人って、去年の個人戦3位の人でしたよね確か」


健夜「うん、辻垣内智葉さんだね」


咲「つじがい、とさとは?」


マホ「ふふっ...先輩!性と名がごっちゃごちゃになってますよー」


咲「つじ...つじがいとさ......?」ウーン


健夜「辻垣内智葉さん、だよ」クスクス


咲「辻垣内智葉さん、ですか」


咲「物凄く呼びにくい名前ですね」


マホ「珍しい苗字ですよねー」


90:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:25:26.97 ID:vh8Si3M30


咲「そんな、個人戦3位になれる実力を秘めた人を、昨年団体戦で先発として出場させなかった理由も想像できないです」


健夜「去年出てた先鋒の留学生選手と辻垣内智葉さんの実力は、そんなに差が無かったと思うんだけどね」


マホ「何だか怪しい匂いがしますね!」


咲「まあ、日本でやってる大会に全員留学生の高校とか出てたら、色々と不味いと思ったのかもですね」


健夜「運営にも色々考えがあるんだよ、多分」


マホ「そうそう、マホと健夜さんは、一周分見終わりましたけど、宮永先輩も見ますか?」


マホ「第一ブロックから第四ブロックまで、一応1,2回戦の映像はあるので、どれでも見れますよ!」


咲「んー......」


91:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:26:44.77 ID:vh8Si3M30


咲「私は見なくても良いかな」


咲「姫松、永水辺りの結果とか選手の情報とかは、昨日の喫茶店で確認したし」


咲「明日には準決勝が始まるんだから、お楽しみにしておくよ」


マホ「あー、マホが目隠しされた時ですね!」


健夜「め、目隠し?」


咲「知ってますか健夜さん」


健夜「何を?」


咲「......BブロックのBは、BIGのBなんですよ」


健夜「ど、どういう事...?」


マホ「健夜さんは、明日はまたAブロックの会場から解説ですか?」


92:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:27:48.66 ID:vh8Si3M30


健夜「あ、うん。こればっかりはお仕事だから、仕方ないね」


健夜「だから、マホちゃんは咲ちゃんと一緒にBブロックの会場に行ってくれる?」


マホ「元よりそのつもりですよ!」


咲「休憩中に電話、くださいね」


健夜「咲ちゃんの方に掛ければいいかな?」


咲「......それはお好きな方へどうぞ」


マホ「マホ、電話に気付かない事が多々あるので、宮永先輩の方にかけて下さいです!」


健夜「ん、分かったよ」


93:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:29:41.23 ID:vh8Si3M30


咲「え、でもマホちゃんに電話掛けると、ほとんど1コール内に出る気がするんだけど」


マホ「それは宮永先輩からの電話だからです!」


健夜「あれ、何か私が傷付くな......」ズーン


咲「元気出してください」


咲「私達の方でなにかあったら、メールしておきますね」


健夜「了解したよ」


94:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:30:40.96 ID:vh8Si3M30


_______________
_______________


マホ「んー」


マホ「今はまだ2時ですかー」


咲「麻雀でも打つ?」


マホ「さっき健夜さんと対局したので、マホは暫くコピーが使えませんけど、良いですか?」


咲「あ、そうだったね。......それじゃあ、やめとこっか」


マホ「マホの事は気にしなくても良いですよ?」


咲「ううん。と言うよりも、私も少し疲れちゃったから」


健夜「2人とも大丈夫?」


マホ「健夜さんは、流石にまだまだピンピンしてますねー」


95:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:32:06.69 ID:vh8Si3M30


咲「この人、よっぽどの事が無いと麻雀で疲れないからね」


健夜「そんな事ないよ?2人と打つ時は、結構消耗するし」


咲「普通は麻雀で体力なんて消耗しないんですけど」


マホ「宮永先輩が普通を語ってはいけないとマホ思うです」


咲「えっ、それどういう意味......」


健夜「まあまあ。それなら、映画でも見よっか?」


咲「あぁ、借りようとか何とか言ってましたね」


咲「どんなの借りてきたんです?」


96:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:33:27.83 ID:vh8Si3M30


マホ「......それなんですけどぉ」ニコッ


健夜「咲ちゃん、AかBどっちがいいかな?」ニコリ


咲「は?意味が分かりません」


マホ「2つ借りてきたので、先輩が選んだ方を見ましょう!」


咲「何でそんな面倒な事を?」


咲「まあ、良いですけど」


健夜「咲ちゃんがA、B決めてから私達がどちらか選ぶイカサマが出来ないように、事前に紙を貼り付けておいたから、安心してね」


咲「わざわざそんな事までしたんですか......」


マホ「ささっ、先輩選んでくださいです!」


97:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:34:43.58 ID:vh8Si3M30


咲「んー......なら、Bブロックと掛けてBで......」


咲「って行くと、少しベタですね」


咲「Aにしましょう」


健夜「」ニヤリ


マホ「おお、健夜さんの読み当たりです!」


健夜「えへへ、でしょ?」


咲「読み......?」


健夜「咲ちゃんがどっちを選ぶか、予想してたんだー」


マホ「ちなみに、どちらかはホラー!どちらかはファンタジーですよ!」


咲「へぇ..................」


98:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:35:57.69 ID:vh8Si3M30


咲「......え、マホちゃん今なんて?」


咲「ホラーとか何とか聞こえたんだけど」


咲「健夜さん、どういう事ですか」


マホ「宮永先輩、自問自答から質問まで立て続けにやってます」


健夜「...ふふっ......」クスクス


健夜「その問いに答えるのは、とりあえず映画を見てからね!」つ カセットオン


咲「ちょ、待って」


マホ「カーテン閉めて暗くしますねー!」


咲「な、何で暗くするのかな?」ピクッ


マホ「雰囲気を出すためです!」


咲「何の雰囲気かな!!?」


99:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:38:33.35 ID:vh8Si3M30


健夜「それじゃあ、再生っと」ポチ


咲「私、少しおトイレn」


TV『バリーン!!!!(窓が割れる音)』


咲「ひゃっ!!!」ビクッ


咲「な、何で急に始まって......!」


健夜「マホちゃん、これ何ていうタイトルだっけ?」


マホ「えっとぉ......」


マホ「呪牌、ですね」


咲「ゆ、許しません......許しませんよ、健夜さん......」プルプル


TV『イーシャンテン!!!!!』ドーン


咲「ひっ......!!」ブルブル


100:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:39:40.65 ID:vh8Si3M30


咲「ふ、2人とも......もう少しこっちに近付いて良いんだよ...?」チラ


TV『お前のチートイをトイトイにしてやろうかぁぁぁぁ!!!!!』


咲「きゃぁぁぁぁっっ!?」ダキッ


健夜「咲ちゃん?」


咲「聞こえない聞こえない......聞こえない......何も聞こえない...!!」ギュー


健夜「......」


マホ(宮永先輩可愛い......)キュン


健夜(......咲ちゃん可愛い)ニコー


101:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 18:40:44.82 ID:vh8Si3M30


咲「お、終わったら覚えていてくださいよ......っっ!!」


健夜(あ、終わった後の事考えるの忘れてたや......)


TV『タンヤオ!!!!!』バーン!


咲「ひゃぁぁぁぁっっっ!!!」ギュゥ


健夜(......まあ、可愛いからいっか)ニヘラー


マホ(宮永先輩の可愛い所が見られて嬉しいですけど......)


マホ(ま、マホもちょっと怖いんですけど......!!)プルプル


_______________
_______________


107:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 21:31:23.02 ID:vh8Si3M30


_______________
_______________


【二本視聴後】


咲「さ、映画も終わったしマホちゃんお風呂入ろっか?」


マホ「入ります!」


咲「......健夜さんはそこで少し反省しててくださいね」ジロ


健夜「ま、マホちゃんも共犯なのにこの差は一体......?」正座


咲「マホちゃんも怖がってたみたいですし、一人でお風呂に入らせたら可哀想じゃないですか」


マホ「先輩......優しいですっ」ウルウル


マホ「悪ノリしちゃってごめんなさいです......」(上目遣い)


咲「ううん、良いんだよ」ニコッ


健夜(小悪魔めー!!)


108:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 21:33:22.86 ID:vh8Si3M30


健夜「わ、私も一人で入るの怖いなー?」チラチラ


咲「大丈夫ですよ」


咲「健夜さんに近付く幽霊なんていませんから。むしろ、あっちが怖がって逃げますよ」


健夜「酷い!?」


マホ「あ、あのぉ......健夜さんも、悪気があった訳ではないと思うので......」


健夜「マホちゃん!!」パァッ


咲「マホちゃんは知らないかもしれないけど、この人同じ事やって私を怖がらせた事あるんだから」


咲「私は仏じゃないので、顔は3度も無いですよ」


109:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 21:35:24.39 ID:vh8Si3M30


マホ「そうなんですね。なら仕方ないです」


健夜「お、覚えてたの......?」


咲「忘れるはずありませんよ」ハァ


咲「......まあ」


咲「どうせ怖いなんて嘘でしょうけど、入って来たければどうぞ」


咲「健夜さんが無駄に張り切ったこの部屋、お風呂凄く大きいですし」


マホ「そうですね!マホあれやりたいです!」


マホ「泡がブクブクって出るやつ!」


110:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 21:36:18.04 ID:vh8Si3M30


咲「そんなのがあるの?」


健夜「ジャグジーだね」


咲「じゃぐじー......?」


マホ「それですっ。ほら先輩!早く入りましょう!」グイグイ


咲「ふふっ、引っ張ったら危ないよー」クスクス


健夜「......」


健夜「これは、入るべきか入らざるべきか......」ウーン


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


111:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 21:56:12.51 ID:vh8Si3M30


【おふろたいむ!】


マホ「ふふっ、先輩くすぐったいですよぉ」


咲「こら、動いたら洗いにくいでしょー」ワシャワシャ


マホ「あははっ、だってぇ!」キャー


咲「はい、目瞑っててね?」


マホ「はーいっ」


咲「んしよっと...」バシャー


咲「はい、お終いっ」ナデナデ


マホ「ありがとうございますっ!」


112:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:00:59.42 ID:vh8Si3M30


咲「私は身体洗ったら入るから、先に入ってていいよ?」


マホ「あ、それなら!」


咲「マホが宮永先輩の身体洗いますよ!」


咲「えっ?」


マホ「いえ、洗わせてくださいですっ」


咲「そう?......それじゃあ、お願いしよっかな」クスクス


マホ「任せてくださいです!」


マホ「~~♪」ゴシゴシ


咲「んっ...ふふっ、ちょっとくすぐったいね」


マホ「少し我慢しててくださいですーっ」ムニ


キャッ マホチャンソコハイイヨー!
イイカライイカラ? マカセテクダサイッ

ンッ...マホチャ...


?「カットじゃけえ!」


113:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:02:05.86 ID:vh8Si3M30


_______________
_______________


マホ「ふわぁぁ......凄いです!ブクブクしてます!」キャー


咲「ふふっ、良かったねマホちゃん」ニコッ


マホ「真上に居ると気持ちいいですぅ......」ハフゥ


咲「......」クスクス


咲「......で、本当に入ってくるなんて思ってませんでしたよ」チラ


健夜「ふぅぅ...疲れが吹っ飛ぶねー...」ポカポカ


咲(聞いてないし......)


咲「確かに、気持ちいいかも...」フゥ


114:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:02:38.34 ID:vh8Si3M30


健夜「......」ジーッ


咲「...何ですか、人の身体をジロジロと......」


咲「変態ですか」


健夜「違うよ!?......咲ちゃん、細いなって思ってね」


咲「はぁ、そうですかね?」


健夜「ちゃんとお家でご飯食べてる?ダメだよ、しっかり食べないと」


咲「誰目線ですか......」


咲「食べてますよ。と言うか、ご飯作ってるのも私ですし」


115:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:03:59.53 ID:vh8Si3M30


マホ「そーいえば、宮永先輩が居ないでお父さんは生活出来てるんでしょうかー?」


咲「外食と出前で何とかしてるって、昨日電話した時に言ってたかな」


マホ「へぇ......あ、健夜さんはお料理とかするんですか?」


咲「しないよ」


健夜「え、何で咲ちゃんが答えたの!?」


咲「するんですか?なら今度手料理でも食べに行きますね」


健夜「......作れないけどさ」ショボン


116:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:05:24.89 ID:vh8Si3M30


マホ「えっと......じゃあ、お洗濯とかお掃除とかは......」


咲「洗濯は、入れる洗剤の量絶対間違えるし、掃除も一つ片付いたら一つ散らかってるよ」


マホ「か、壊滅的」


健夜「私も、今言われてて改めてヤバイなって思ったよ...」ズーン


マホ「花嫁しゅぎょーとかしないと、ダメなんじゃ無いですか?」


健夜「ぐっ...お母さんと同じ事を」グサッ


マホ「宮永先輩は、家事全般完璧ですから心配ありませんよねー!」


マホ「マホも覚えたいです」


咲「あはは...完璧って程じゃないけどね」


咲「お料理くらいなら、今度教えてあげるね?」


マホ「やりましたぁ!」ヤター


117:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:06:40.43 ID:vh8Si3M30


健夜「で、でも、私は咲ちゃんが苦手な電子機器系は使えるし、迷子にもならないもん!」


咲「何を張り合ってるんですか」


マホ「マホは家事がそんなに出来ない訳ではありませんし、機械も迷子も大丈夫なので」


マホ「先輩、マホ、健夜さんの順番ですね!」


健夜「何の順位かな!?」


咲「生活力の有無のですよ。分かるでしょう」


健夜「うぅっ............はっ!」ヒラメキ


健夜「私は収入があるよっ!」フンス


118:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:08:10.61 ID:vh8Si3M30


咲「......まあ、確かに」


マホ「うわっ、そこを持ち出してくるなんて大人気ないです」


健夜「そんなことないもーん」


咲「ふっ...健夜さん、子供ですか」クスクス


咲「まあ、家事完璧で麻雀最強な......パーフェクト健夜さんなんて見たくないので」


咲「健夜さんは今のままで、大丈夫ですよきっと」


マホ「婚期は知りませんけどね!」


健夜「咲ちゃんが優しい言葉を掛けてくれたと思ったら、マホちゃんがトゲのある言葉を!?」


119:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/08(木) 22:09:40.33 ID:vh8Si3M30


咲「プラマイゼロですね、なんちゃって」


健夜「傷付き度的には、少しマイナスだよ......」


咲「おお、よくぞプラマイゼロを止めました」


健夜「そのプラマイゼロは、出来ればプラスで止めたかったかな」


咲「なら料理を頑張ることですね」


健夜「ラーメンならなんとか!」


咲「それを料理と呼ぶなら、全世界の人が料理上手になりますよ」


健夜「ぐぬぬぬぬ......!」


咲「ふふっ」クス


マホ(仲いいですねー)ポカポカ


136:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:22:26.62 ID:QzJvJd220


【Bブロック会場・観戦室】


恒子『さあさあ!!昨日、Aブロックの準決勝を終えたと思ったら今日!!』


恒子『今度はBブロックの準決勝開始だぁぁぁぁ!!』


恒子『という訳で!!このチャンネルで実況を務めますのは、昨日と同じ!ミラクルアナウンサー、福与恒子です!!』


恒子『そしてそして、実況をしてくれるのは皆さんお馴染み!!』


健夜『小鍛冶健夜です。本日もよろしくお願いします』


恒子『という訳で、今回も小鍛冶プロと一緒に実況を盛り上げて行こうと思います!』


恒子『宜しくお願いします!!』


健夜『よろしくお願いします』


恒子『さてさて、Bブロックの準決勝ですが...』


恒子『まずは恒例の高校紹介ですっっ!!』


健夜『Aブロックも強豪揃いで、とても見応えのある準決勝でしたが、Bブロックの高校もかなり強豪が集まっていますからね』


健夜『楽しみです』


137:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:24:55.58 ID:QzJvJd220


恒子『そんな小鍛冶プロも楽しみなBブロック準決勝!!!始めに紹介しますのは、南大阪代表・姫松高校!』


恒子『昨年まではシード常連と言われていた姫松ですが、今年はなんとノーシード!!』


恒子『しかし、その実力はなおも顕在!!シード校にも劣りません!!』


恒子『小鍛冶プロはどう見られますか?』


健夜『そうですね......』


健夜『北大阪代表のシード校、千里山女子と共に、大阪の2大名門と呼ばれている姫松高校ですが、その呼び名に恥じない実力を兼ね備えていますね』


健夜『特に注目したいのは、中堅でエースの愛宕洋榎選手です』


恒子『ふむふむ、その心は!』


健夜『予選から2回戦までの全ての試合を、+3万点以上で終わっていますからね』


健夜『運の要素が絡む麻雀と言う競技で、この成績を叩き出すという事は、並み大抵な事ではありません』


健夜『間違いなく、この大会で最上位に踏み込む実力の持ち主でしょう』


マホ「健夜さん、ベタ褒めですねぇ......珍しいです」


咲「そうだね」


138:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:26:24.73 ID:QzJvJd220


マホ「でもでも、強豪のエースなんですから、それくらい稼げる選手なのは当然なんじゃないですか?」


咲「んー、逆かな」


マホ「逆??」


咲「強豪のエースだからじゃなくて、愛宕洋榎がエースだから、姫松は強豪なんだと思うよ」


マホ「それはつまり、ワンマンチームですか?」


咲「簡単に言っちゃえばそうだね」


咲「でも、他の選手も実力が並よりは上なの」


マホ「典型的な強豪校って感じですねー」


咲「それとね、これは私も驚いたんだけど、能力者がほぼ居ないみたい」


マホ「......成程、それは確かに凄いですね」


咲「うん。凄いし、強いよ。姫松高校は」


139:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:27:37.70 ID:QzJvJd220


マホ「能力者は、愛宕洋榎さんですか?」


咲「それも、私が知って驚いた点」


マホ「えっ...?」


咲「......」コクリ


マホ「......マホ、驚きました」


咲「中堅っていうポジションは、一番不安定な所」


咲「試合の中間で、点が少なければ稼がなくちゃいけないし、多ければ守り切らなきゃいけない」


咲「だから、中堅に弱い選手を置く高校なんて無い」


マホ「そんなポジションで、全試合を+3万点」


マホ「しかも、無能力者ときたもんですかぁ......」


140:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:28:56.31 ID:QzJvJd220


咲「系統的には、白水哩だね」


咲「けど、初戦の戦いを見た感じでは......この人は、相手の心理の裏をかくのが異常に上手いね」


マホ「あ、それはマホも知ってます!清老頭ですよね!」


咲「うん。もし、私が槓材の察知を出来なかったとしたら、あの清老頭には振り込んでたと思う」


マホ「嶺上ならずって言ってツモ切りしておいて、一萬はカンして無かったんでしたか」


咲「そうそう。佐々野いちごの読みは完璧だったけど、あくまでも基本を完璧に読んだだけだったんだね」


マホ「だから、基本の裏をかいてきた愛宕洋榎さんに振り込んでしまった、ですかー」


咲「うん。......全く関係ないんだけどさ」


141:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:31:22.23 ID:QzJvJd220


咲「チャンタ系って、形作るのが難しいのに翻数低いから、大阪の人は作るのに抵抗持ってそうだよね」


咲「めちゃくちゃ偏見だけど」


マホ「あー!何となくわかる気がするです!」


マホ「勿体ない精神が強そうですからね」


咲「まあ......」


咲『あれっ?安くてもチャンタ...?いや、この人は大阪人だし、チャンタなハズない!清老頭かもしれない、だからオリ!』


咲「......ってなる人は少ないだろうけど」


マホ「心理バトルみたいですねー」


隣客(...この子たちさっきから何言ってるの......!?)


_______________
_______________


142:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:36:15.41 ID:QzJvJd220


恒子『続きまして!!!南北海道代表、有珠山高校!!!なんとなんと、初出場で準決勝進出という快挙を成し遂げました!!!』


健夜『このチームは、新道寺女子の様なWエースチームですね』


健夜『副将の真屋選手、大将の獅子原選手はとても強いです』


恒子『私情報によりますと、副将の真屋選手は牌のお姉さんを目指しているそうです!』


恒子『これには、現牌のお姉さんである瑞原プロは危機感を覚えているのではないでしょうか!』


健夜『どうして選手の打ち方とかの情報はあんまり覚えてないのに、そんな事は覚えてるの!?』


恒子『若いし可愛い!これは、牌のお姉さんの座の行方にも期待が高まります!』


健夜『怒られても知らないからね!?』


143:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:39:13.28 ID:QzJvJd220


咲「獅子原爽......」


マホ「先輩?どうかしましたか?」


咲「マホちゃん、有珠山の映像は見たんだよね?」


マホ「はい、見ましたよ!」


マホ「健夜さんの言ってた通り、最後2人以外の方は、正直全国クラスではなかった様に感じました」


マホ「と言うか、大将の方も......言ったら何ですが、ギリギリの戦いしてましたよ?」


咲「多分、1,2回戦で全力は出してないと思う」


144:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:40:45.46 ID:QzJvJd220


マホ「そうなんですか?うーん、確かに何か微妙に打ち方がおかしかった気も......」


咲「......」


咲「もしも、獅子原爽と卓に着くことがあっても照魔鏡は使わないようにね...」


マホ「へ?」


咲「......見えちゃいけないものが...見える気がするから...」プルプル


マホ「な、何ですか...?それは......?」ビクッ


咲「獅子原爽......絶対に対局したくないよ...」コワイ


マホ(意味深に話を終わられると怖いんですけどー!)プルプル


隣客(な、何が見えるのー!?)ビクビク


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145:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:41:56.66 ID:QzJvJd220


恒子『続いて紹介しますのは、Bブロックシード校の内の一校!!!鹿児島県代表、永水女子高校ですっっ!』


恒子『2回戦では、まさにシード校といった圧倒的な戦いを見せました!!』


健夜『このチームはとても強い。姫松高校を差し置き、シード校になった実力は本物です』


恒子『このチームには、天照大神の内の一人の選手がいますね!』


健夜『先鋒の神代選手ですね』


健夜『神代選手は、白糸台高校の宮永選手にも劣らない実力を秘めている選手ですが、如何せんブレ幅がある様に思います』


健夜『まさしく、調子の良い時は神が降りている様な闘牌を見せる』


健夜『間違いなく、準決勝の鍵の一人になってくるでしょう』


恒子『巫女服も可愛いです!』


健夜『そうですね......って、それは関係ないでしょ!?』


146:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:43:48.71 ID:QzJvJd220


マホ「5人とも巫女服を着てるなんて、面白いですねー」


咲「そうだね」


咲「巫女服が制服って言われても納得しちゃいそう」


マホ「えっ、違うんですか!?」


咲「当たり前だよ......いや、そんな光景も見てみたいけどさ」


咲「この5人は、皆が神代さんの実家?の神社でお手伝いとかしてるらしいよ」


マホ「だからって、インハイに巫女服で出場する必要があるんですかね?」


咲「せ、正論だけど......」


咲「きっと、巫女服を着てないと神様が降りてきてくれないとか、そんな感じなんだよ!」


147:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:45:09.80 ID:QzJvJd220


マホ「ふむふむ......なるほど」


マホ「神様は巫女服萌えなんですね!」


咲(違うと思うけど......)


マホ「宮永先輩も巫女服似合いそうです!」


マホ「マホ、見てみたいです」ジーッ


咲「そ、そうかな」


マホ「メイド服とか、スクール水着とかも見てみたいです!!」キラキラ


咲「ま、マホちゃん落ち着いて......」


マホ「チャイナドレスとか、ちょっと趣向を凝らして、モコモコぱじゃまとかも可愛いです!!」ハァハァ


148:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:46:05.60 ID:QzJvJd220


咲(ダメだこりゃー)


咲「......」チラ


小蒔『......』テクテク


咲(神代さん、見せてもらうね)


咲(あなたの実力を)


マホ「他にも他にも(ry」


咲「マホちゃん帰ってきて」


隣客(巫女服が制服じゃなかったんだ......)

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149:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:50:45.01 ID:QzJvJd220


恒子『そしてそして!!最後に紹介しますのは、予選からこの準決勝まで、全ての試合をトップ通過』


恒子『しかも、選手全員が全ての試合をプラス収支で終えるという、圧倒的な実力で準決勝までやってきました!!』


恒子『東東京代表、臨海女子高校!!!』


恒子『15年連続地区代表という偉業を成し遂げていますっっ!!』


健夜『この学校の方針として、留学生を多く採用している点が特徴的ですね』


健夜『しかも、ただの留学生ではありません。全員が全員、世界の名だたる大会で成果を残しています』


恒子『高校生で世界大会とか、カッコいい!』


150:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:51:41.75 ID:QzJvJd220


健夜『中でも注目したいのが、中堅の明華ちゃ......コホン、失礼』


健夜『中堅の雀明華選手と、大将のネリー・ヴィルサラーゼ選手です』


恒子『すこやん、今何言い直したのー?』


健夜『か、噛みそうになっただけ!』


健夜『 コホン、まず中堅の雀明華選手は、フランスからの特待生で、欧州選手権での活躍から風神【ヴァントール】と呼ばれている』


健夜『世界ランカーです』


恒子『世界ランカーとか、何それ凄い!』


恒子『でもでも、元世界2位の小鍛冶プロからしたら』


恒子『へっ、雑魚めっ!......って感じなんですか?やっぱり』


健夜『そんな事思うはずないでしょ!?』


152:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:54:58.13 ID:QzJvJd220


健夜『高校生...いや、中学生でも、想像を遥かに越える能力を持つ人は存在します』


健夜『それこそ、プロでも軽く捻ってしまえる様な』


健夜『年齢と実力は、必ずしも比例しない。それが、麻雀という競技ですからね』


恒子『さすがっ!年齢の分だけ実力がある小鍛冶プロの有難いお言葉!』


健夜『年齢の分だけとか言わないで!?』ガーン


恒子『それでそれで、ネリー選手は?』


健夜『ヴィルサラーゼ選手は、サカルトヴェロからの留学生で、世界ジュニアで活躍している選手ですね』


健夜『先ほど言った、年齢と実力は必ずしも比例しない、という言葉が最も相応しいインハイ出場選手です』


健夜『恐らく、高校一年生で彼女より強い日本人は、数える程でしょうね』


恒子『これは、珍しく若い子を褒めていると思わせておいて、日本の若い子を落とすという、高等手段です!!』


健夜『だから違うからね!?私のイメージ落とすような事言わないで!?』


153:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:57:42.08 ID:QzJvJd220


マホ「ネリー・ヴィルサラーゼ選手、ですかぁ......」


咲「......」


マホ「......?先輩?」


咲「あっ、ううん」


咲「ごめんね、何?」


マホ「いえ、ネリーさんって方、強そうですね」


咲「あぁ......間違いなく、牌に愛された子クラスだね」


咲「......一度対局してみたいかも」


マホ「やっぱり世界は広いですねー」


154:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 20:58:39.75 ID:QzJvJd220


咲「そうだね。ちょっと興味が出てきたかも」


マホ「日本は、高校生では世界大会に出られませんからねー」


咲「うん。...まあ、大会とかには興味が沸かないから、見るだけで我慢するかな」


マホ「宮永先輩はどうして、大会とかには出ないんですかー?」


マホ「インハイだって、個人戦とかありますよね?」


咲「......それは、秘密かな」


咲「ただ、昔に約束......っていうか、戒めたの」


咲「二度と、大会には出ないって」


マホ「......そう、ですかー」


マホ「マホ、先輩と一緒に大会とか出たかったです」


咲「......」


155:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 21:09:37.14 ID:QzJvJd220


咲「マホちゃんのお願いなら......考えておくね」


マホ「ふふっ、先輩はマホには敵わないんですもんね♪」ニコッ


咲「本当にね」クスクス


咲(......大会、か)


隣客「大会、かぁ......」ハァ


咲「ん......?」チラ


真佑子「あ......」メガアウ


咲「......」ペコリ


真佑子「と、どうも~......」ニ、ニコリ


咲(この人は確か...大星淡と予選で対局した...)


恒子『さあさあ!!注目のBブロック、準決勝大将戦は、午前11時より開戦です!!』


恒子『お前らぁぁぁ!!飲み物とお菓子の準備を忘れるなぁぁぁぁ!!』


健夜『映画館じゃないんだよ!?』


156:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/10(土) 21:11:58.59 ID:QzJvJd220


恒子『Bブロック準決勝、一体どんな戦いが見られるのか!!』


恒子『こうご期待ですっっっっ!!!!』


「一旦休憩でーす」


恒子「はふう...」


健夜「お疲れ様、こーこちゃん」


恒子「どったの、すこやんが労いの言葉なんて」


健夜「私だって労いの......って、この会話2回目!!」


恒子「あれ、そだっけー?」アハハ


健夜「もう...」


健夜(......咲ちゃん、何やってるかな)


_______________
_______________


164:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 15:56:19.96 ID:uoN6LcRA0


【Bブロック会場・ある時、ある場所】


咲「もぅ...自販機くらい一人でも行けるのに、マホちゃんは心配症すぎだよねっ」プンスカ


咲「ちゃんと早く戻って、一人でも大丈夫って所を見せつけなくちゃ」グッ


咲「自販機は確か......こっち?」テクテク


咲「......」テクテク


咲「......」キョロキョロ


咲「......」テクテク


咲「......」キョロ


165:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 15:57:38.29 ID:uoN6LcRA0


咲「......」タチドマリ


咲「......」ミワタス


咲「......」


咲「あ、あれ...?」


咲「......」


咲「ここ、どこだろう...」アセアセ


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______________________________
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166:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 15:58:53.94 ID:uoN6LcRA0


咲「......ヤバい、迷った...」


咲「しかも、ケータイの充電切れてる」


咲「......どうしよう...」ズーン


咲「何でいっつも知らない内に知らない場所に来ちゃうんだろう......」


咲「......」


咲「......」グスッ


「おいそこの、こんな所で何をしている?」


咲「えっ」チラ


167:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 15:59:41.00 ID:uoN6LcRA0


「あら......?もしかして、貴女は...」


「咲さんではないですか?」


「なんだ、知り合いか?」


「サキサンって何?サキイカみたいな?」


咲「辻垣内智葉......さんに、ネリーさん......それと...」


智葉「なんだ、知っていたのか」


ネリー「このカイジョーに居るんだから、知ってるでしょ!」


明華「やっぱり!咲さんですね!?その角みたいな髪...!J’ai rencontr? l’?me s?ur?!」スッ


咲「明ちゃ............むぐっ!!」


168:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 16:02:09.74 ID:uoN6LcRA0


「あら......?もしかして、貴女は...」


「咲さんではないですか?」


「なんだ、知り合いか?」


「サキサンって何?サキイカみたいな?」


咲「辻垣内智葉......さんに、ネリーさん......それと...」


智葉「なんだ、知っていたのか」


ネリー「このカイジョーに居るんだから、知ってるでしょ!」


明華「やっぱり!咲さんですね!?その角みたいな髪...!J’ai rencontre l’ame soeur!」スッ


咲「明ちゃ............むぐっ!!」


169:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 16:02:52.39 ID:uoN6LcRA0


明華「あぁ、お久しぶりです咲さん!中学2年の頃以来ですので、3年振り程ですね」ムギュー


明華「~~~~~♪」rararara-


咲「みょ、明ちゃん落ち着いて......」


智葉「なあネリー、一体どういう状況だ?これは?」


ネリー「さぁ...キューユーってヤツなんじゃない?」


智葉「旧友...まあ、様子を見るにそうみたいだが」


明華「小鍛冶さんはお元気ですか?あぁ、本当に運命の様ですね」ギューッ


咲「明ちゃん、ちょっとストップストップ!」


智葉「そうだ。明華、一旦落ち着け」


ネリー「ネリー達完全に蚊帳の外だよ」


170:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 16:04:37.93 ID:uoN6LcRA0


明華「はっ......どうもすみませんサトハ」


咲「ふぅ......死ぬかと思ったよ」


智葉「一応自己紹介が必要か...?私は辻垣内智葉、臨海女子の3年だ」


ネリー「ネリーはネリーだよ。臨海の一年生」


明華「雀明華です、今は臨海女子二年です」


咲「宮永咲です。高校一年生、インターハイには観戦に来ています」


ネリー「......」ジーッ


咲「......」


ネリー「......」ジーッ


智葉「それで、聞いても良いか?」


171:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 16:07:49.53 ID:uoN6LcRA0


明華「気になるのですか?」


智葉「まあ、な。雇われの傭兵だなんて言われていても、私にとっては信頼できる仲間だ」


智葉「只でさえ自分の事を話しては貰えないからな。良い機会だから聞きたい」


咲(え、こんな所で?私迷子なんだけど......)


ネリー「ネリーも、そこのミヤナガについては少し興味があるかな」


咲(言える雰囲気じゃないや)


明華「分かりました!コホン」


明華「あれは、私が中学2年の頃......お母さんの仕事で茨城県に少しだけ滞在していた時の話です」


智葉(楽しそうに話すな)クス


咲(あの頃は確か.........)


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178:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:10:36.03 ID:uoN6LcRA0


【咲・中学1年生、冬休み】


咲「うぅ...寒い...」ブルブル


咲「果たして、こんなに寒い思いをしてまで健夜さんしか居ない部室に向かう必要があるのか......いや、ない...」プルプル


咲「......帰ろうかな...」


咲「......」


咲「......健夜さん、待ってるかな...」


咲「......」カンガエ


咲「......はぁ、行こ...」テクテク


咲「......」テクテク


179:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:11:46.91 ID:uoN6LcRA0


咲「ん......?」チラ


「うぅ...」グスッ


咲(こんな寒い日に、一人で座り込んで何してるんだろ)


咲(雪だるまでも作ってるのかな)


咲(髪の色からして外国の人だよね...?)


咲「......」カンガエ


咲「もう......仕方ないな」


「......」シクシク


咲「あの、こんな所に一人で座って、何かお困りですか?」


「!!」ピクッ


180:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:13:19.87 ID:uoN6LcRA0


咲(下向いてたから分からなかったけど、私と同じくらいの歳か少し下......かな?)


「え、えっと...」


「っくしゅっ」クシャミ


咲「マフラーも巻かないで......」スッ


咲「はい、私の貸して上げますから、取り敢えず立ってください」つ マフラー巻く


「そ、そんな......悪いです」


咲「日本ではですね、親切を無駄にする方が失礼なんですよ」


「でも......」


咲「うるさいですね、私が良いって言ってるんですから良いんですよ」


咲「......ね?」


「......ありがとう、ございます」ニコ


咲「いえ......」


181:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:15:15.68 ID:uoN6LcRA0


咲「......」ジーッ


咲「......もしかして、迷子か何かですか?」


「え......」


咲「私もよく迷子になるので、何となくですが分かるんです」


咲「......出来れば分かりたく無かったんですけどね」アハハ


(不思議な方......)


咲「こんな寒い所に居たら風邪引いちゃいます、話聞かせてもらえますか?」


「......実は...」


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182:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:16:26.19 ID:uoN6LcRA0


咲「なるほど......お母さんのお仕事でフランスからここへ昨日来て、周辺をお散歩してる内に知らない所に迷い込んでしまった、と」


「はい......」コクリ


咲「何だか親近感を覚えますね」


「え?」


咲「あ、いえ。なんでも」


咲「一先ず、お名前を伺っても?」


「そうでした......」


明華「私は雀 明華と申します」


咲「みょ、みょーは......?」


183:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:17:37.19 ID:uoN6LcRA0


明華「明華、です」


咲「みょん......みょんふぁ...」


咲(言いづらい)


咲「それじゃあ、明ちゃんで良いですか?」


明華「明ちゃん......」


咲「......ダメでした?」


明華「い、いえ!!是非、明ちゃんでお願いします!」パアッ


咲「は、はい......」


咲(急に元気になった)


明華「それで......その、貴方のお名前は...」


184:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:19:28.75 ID:uoN6LcRA0


咲「あ、私は宮永咲って言います。すぐそこに見える中学の一年生です」


明華「い、一年生ですか!」


咲「あはは......やっぱり見えないですかね...」


明華「いえ逆です。こんなにもしっかりした方が、私より年下だなんて、少し驚いてしまって」


咲「!!!」


咲「えへへ......そうですかね////」


咲「どこぞのアラサーと違って、明ちゃんは優しいね」


明華「あらさー、ですか?」


咲「あ、ううん気にしないで............って」


咲「私が明ちゃんより年下......という事は、中学二年生以上って事ですか?」


185:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:21:46.72 ID:uoN6LcRA0


明華「はい。日本で言うと、中学二年生の年ですね」


咲(蹲って泣いてたのと、外国人さんで顔が人形みたいなのが相まって、同い年か小学生かと思った......)


明華「咲さん?」


咲「あ、すみません。何度も黙りこくって」


咲「......一先ず、私と一緒に来ますか?」


明華「一緒に......?」


186:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:22:22.93 ID:uoN6LcRA0


咲「はい。私、そこの中学の麻雀部に入っていて、今から向かう所だったんです」


明華「まーじゃんぶ......何かのクラブの事ですね」


咲「家への帰り方が分からないのなら、ここでずっと座っていても仕方ありませんから」


明華「で、でも......ご迷惑じゃ?」


咲「他の部員を気にしているなら大丈夫ですよ」


明華「え?」


咲「麻雀部の部員、私1人だけだけで後はコーチが一人居るだけですから」


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187:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:23:25.93 ID:uoN6LcRA0


【旧校舎・麻雀部部室前】


咲「明ちゃん、こっちだよ」


明華「は、はいっ!」タッタ


明華「あちらの大きな建物の中ではないんですね...」


咲「うん。どういう訳か、こっちの旧校舎にあるの」


咲「ちょっとだけ近いから、お得感あるよね」クスクス


明華「本校舎からは遠いので、頻度的には損では......?」


咲「あ、確かに」


咲「ふふっ、明ちゃん頭良いね」


明華「そ、そんな事は...」テレテレ


188:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:24:59.12 ID:uoN6LcRA0


咲「日本語も上手だし、来る前に勉強とかしたの?」


明華「はい。元々日本が好きでしたし、お母さんも教えてくれたので」


咲「......へぇ...」


明華「......?」


咲「っと、着いたね」


明華「ここが...」


咲「じゃ、入ろっか」スッ


ガチャ


咲「おはようございます」


健夜「あ、咲ちゃん!おはよ......う?」


健夜「えっ......」


明華「...っっ...」アセアセ


189:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:26:04.09 ID:uoN6LcRA0


健夜「さ、さささささ......」


健夜「さささささささ咲ちゃんがと、とととととお友達を!??!!」


咲「うるさいですよ」ハァ


健夜「だ、だって!!」


咲「明ちゃんごめんね、うるさくて」


明華「い、いえ......」後ろに隠れてる


健夜「みょ、明ちゃ......っっ!!?」


健夜「...あぁ...咲ちゃんにも、やっと友達が出来たんだね......」シクシク


健夜「きっとこれからは、ここに来る頻度も減って......減って......」


健夜「はぁ......」ズーン


咲「......」ハァ


190:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:27:37.39 ID:uoN6LcRA0


咲「健夜さん、来る時にプリン買ってきましたけど食べます?」


健夜「食べる!!」パァッ


咲「......」呆れ


咲「...明ちゃん、紹介するね」


咲「この人が、ここの麻雀部のコーチの小鍛冶健夜さん」


明華「雀明華、です......」ペコリ


咲「あぁ...ほらもう、健夜さんのせいで困ってますよ?」


健夜「ご、ごめんね?」ハンセイ


健夜「それで、明華さんはどうして咲ちゃんと?」


咲「それがですね......」


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191:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:29:19.77 ID:uoN6LcRA0


健夜「迷子......」チラ


咲「なんですか」


健夜「なんでもっ!」アセアセ


健夜「そういう事なら、大丈夫だよ。外、寒いしね」


明華「あ、ありがとうございます」


咲「そうだ、明ちゃんって麻雀やる?」


明華「まーじゃん......?いえ、知らないです」


咲「折角だし、ちょっとだけやってみない?」


192:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:30:52.50 ID:uoN6LcRA0


明華「咲さんは出来るんですか?」


咲「うん。私、麻雀部だからね」アハハ


明華「......なら、ご一緒したいです!」


咲「よし、じゃあそこに座って?」


健夜「ルール教えてる間に、私は少し明華さんの家に電話掛けてくるね」


咲「え、電話番号分かるんですか?」


健夜「うん。もしもの時用に持たせてたのかな、住所と番号の書いてあるカードがあったから」


健夜(咲ちゃんにも持たせておいた方が良いかな)


咲「そうですか。......今、何か変なこと考えましたね」ジトー


健夜「そ、そんなこと無いよ!!」


193:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:32:27.40 ID:uoN6LcRA0


健夜「......じゃあ、少し待っててね」


咲「りょーかいです」


咲「......ふう、それじゃあやってみよっか」


明華「とても仲が良いんですね」クスクス


咲「えぇ...」


咲「今の見てそう感じたの?」


明華「はいっ。咲さんの小鍛冶さんを見る目、とても素敵でしたから」


明華「逆に、小鍛冶さんが咲ちゃんを見る目も」ニコッ


咲「そ、そんな事無いよ......」テレ


明華「ふふっ、そうですか?」


咲「そーなの!」


咲(さすがフランスから来た子だなぁ......情熱的)


咲「よし、それじゃあまずは簡単なルールを......」


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194:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:33:42.30 ID:uoN6LcRA0


明華「ツモです、3000.6000」


咲「明ちゃん凄い......ちょっと教えただけで、点数計算まで完璧だよ」


明華「いえそんな......咲さんの教え方が上手いんですよ」


明華「~~~♪」rararara-


咲「歌、好きなの?」


明華「はい。お母さんに教わった曲で......お父さんが好きだった曲らしいです」


咲(好きだった......らしい...)


咲「......そっか...」


咲「......ん?」ジーッ


明華「咲さん?」コォォォ


咲(歌った後で、急にオーラが......)


195:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:34:30.64 ID:uoN6LcRA0


咲「ねえ明ちゃん、今度は対局中ずっと歌いながら打ってみて?」


明華「そ、それは......流石に恥ずかしいのですが///」


咲「良いから良いから」


咲「私、もっと明ちゃんの歌声聴きたいな」ニコッ


明華「そ、そうですか...?///」


咲「うんっ」


明華「それなら、分かりましたっ」


健夜「二人ともお待たせ」ガチャ


咲「あ、健夜さんどうでした?」


196:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:35:32.35 ID:uoN6LcRA0


健夜「お母さん、心配してたよ?連絡入れても返事帰ってこないーって」


健夜「ケータイ見てみて?」


明華「ケータイ......」スッ


咲「けーたいって何です?」


健夜「咲ちゃんにはまだ早い物だよ」


咲「むっ......嫌な言い方ですね」ムスッ


健夜「......お家の固定電話使える?」


咲「いえ、一度触ったら警察に掛けてしまって大事になったので、それ以来使わせて貰えません」


健夜「やっぱりあと3年は早いかな......」


咲「3年後には、健夜さん名実ともにアラサーですね」


健夜「嫌なこと言わないで!?」ガーン


197:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:38:25.77 ID:uoN6LcRA0


明華「本当です。マナーモードになっていて気付きませんでした......」


健夜「場所を伝えたら、迎えに来てくれるって言ったから、後30分位待っててって」


明華「すみません、ありがとうございます」


健夜「ううん、良いの良いの。咲ちゃんの友達なんだし!」


咲「別に友達って訳じゃ......」


咲「良いですから、取り敢えず打ちましょう」プイッ


健夜(意識させすぎちゃったかな?)


咲「折角ですし健夜さんも入ってください」


咲「明ちゃんは対局中歌うので、よろしくお願いします」


健夜「う、歌う?」


健夜(そういえば、何やら雰囲気が......)


咲「では、始めましょうか」


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198:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:40:04.83 ID:uoN6LcRA0


明華「~~~♪~~~♪」rararara-


明華「ロン、18000です」


咲「はい。......終局ですね」


健夜(咲ちゃんが振り込んだ......?プラマイゼロ...はやる訳ないか)


明華「何でしょうか、歌ったらとても良い牌ばかりツモれる様になりました」


咲「はい、とても強かったです」


明華「まーじゃん、とても面白い競技ですね」


咲「ホントに?」


明華「はいっ!」


199:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:41:16.74 ID:uoN6LcRA0


咲「......良かった」ニコ


明華「....../////」カァ


健夜「明華ちゃん、お母さん来たって」


明華「あ、分かりましたっ」


明華「......」チラ


咲「??」


明華「えっと......」


明華「日本は、今は冬休み何ですよね......?」


健夜(お......これは...?)


咲「うん、そうだね。もうすぐクリスマスだし」


200:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:42:45.03 ID:uoN6LcRA0


明華「その......私は、あと数週間ほどここに居るんです」チラチラ


咲「うん?そうなんだね」


咲「......?」


健夜(鈍い!!咲ちゃん鈍いよ!!)


健夜(その、何を言いたいのかさっぱり分かりませんって顔やめようよ!)


咲「あっ、迷ったらまたここに来ても良い?っていう事?」


健夜「違うよ!?そんな事の許可を取る必要性を感じないよ!!」


咲「うわっ......びっくりした......」ビク


201:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:43:48.46 ID:uoN6LcRA0


咲「何ですか健夜さん、急に大声出して」ジトー


健夜「はっ......咲ちゃんの鈍さに、思わず声に出しちやったよ」


咲「鈍さって......健夜さんには言われたくないです」


健夜「えっ、どういう意味?」


咲「知りません」プイッ


明華「その!......もし、宜しければ...えっと」


明華「家に居ても...お母さんがお仕事の時は一人なので、その......」


明華「ここに、来てもいいですか......?」


咲「え?良いけど」


健夜(返答早いよ咲ちゃん!?)


202:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:44:56.67 ID:uoN6LcRA0


明華「!!」パアッ


明華「ありがとうございます!」ニコリ


咲「ううん、私も健夜さんだけとしか打てないのは飽きてきてたし」


健夜「私飽きられてたの!?」ガーン


咲「嘘ですから、そんな本気で落ち込まないでくださいよ」


咲「少し前の、あの滾ってた健夜さんはどこへ行ってしまったんですか」


健夜「素の私はこっちだよ!!滾ってないよ!」


明華「ふふっ...」クスクス


明華「ありがとうございます、咲さん小鍛冶さん」ペコリ


健夜「ううん、気にしないで。一応、お正月以外はここ開いてるからね」


203:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:46:07.72 ID:uoN6LcRA0


咲「クリスマスも開いてるのは、健夜さんに予定が入っていないからですよね」


健夜「よ、余計なお世話だもん!!」


健夜「ていうか、咲ちゃんだって予定無いくせに!」


咲「私はありますもん、予定」


健夜「えっ..................!?」唖然


咲「嘘ですって、健夜さんは何度私の嘘に騙されるんですか」


健夜「さ、咲ちゃん!!」プンスカ


咲「取り敢えず、私も暇ですしここに来ると思いますので、安心して来ると良いですよ」


明華「はいっ!......では、また」フリフリ


咲「......うん、またね」フリフリ


健夜「またね!」


バタン


咲「ふぅ......」


204:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:47:19.21 ID:uoN6LcRA0


健夜「久々に知らない子と打って、緊張した?」


咲「それは、まあありますけど......」


咲「それ以前に、危うく負けちゃう所でしたから」


健夜「確かに、私も少しビックリしたな」


咲「歌うと強くなる......」


健夜「日本の大会ではあんまり奮わないかもしれないけど、海外の大会は容認してる所もあるし、化けるかもしれないね」


咲「明日からも来たいって言ってましたけど、本当に来るんでしょうか?」


健夜「うーん......来ると思うよ?」


咲「......そうですか」


健夜「ふふっ、友達できたね?」


咲「だから友達じゃ無いですし......それに、数週間後にはフランスに帰るんです」


咲「そうなれば、もう会うことも無いでしょう」


健夜「素直じゃないなぁ...」クスクス


咲「......うるさいです」


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205:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:48:35.89 ID:uoN6LcRA0


【明華・宅】


明華「......ふふっ」


明華「歌......お母さん以外に初めて褒めて貰った...」


明華「まーじゃん......咲さん、強かったな」


明華「続けていれば、もっと咲さんを楽しませられるでしょうか...」ウーン


明華「......」


明華「......よしっ!」


明華「お母さん、まーじゃんって知っていますか?」


206:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:49:16.54 ID:uoN6LcRA0


明華「ほうほう......フランスでも流行っていたんですか...」


明華「欧州選手権?高校生から......」


明華「分かりましたっ!」


明華(フランスに戻ったら、まずはそこを目指しましょう)


明華(でも、それまでは......)


明華「咲さん、あなたの近くで楽しませてくださいね」


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207:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:50:30.51 ID:uoN6LcRA0


【回想終わり】


明華「......という事があったんですよ」


咲「明ちゃん......」


ネリー「明華......」


智葉「明華」


3人「「「話長い」」」


明華「そうでしたか......?これでも凝縮して......」


明華「それこそ、これから親しくなってクリスマスを共に過ごしたり、初日の出を共に見たりしたんですよ?」


智葉「しかし、驚いたな......」


智葉「明華が対局中に歌うキッカケ...それ以前に、麻雀を始めたキッカケが宮永とは」


明華「無視は辛いですサトハ」


智葉(それにしても宮永、か......偶然か?)


208:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:51:29.55 ID:uoN6LcRA0


ネリー「2人のカンケーは分かったけどさ、ミヤナガはどうしてこんな所にいるの?」


咲「......それがですね...」


マホ「あー!!宮永先輩、こんな所にいました!!」


咲「マホちゃん!!」


マホ「もう、心配で後を付けてたら急に居なくなるんですもん!マホ、ビックリしました!」


咲「ご、ごめんね?私でも、どうしてこんな所に居るのか分からなくて」


マホ「まあ、自販機行くって言いながら全く別の方向に向かった時点で、声を掛けておくべきでした」


マホ「マホの失態です......」


咲「私の迷子でそこまでマホちゃんに凹まれると、こっちが申し訳なくなるよ......」


209:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:52:32.20 ID:uoN6LcRA0


智葉「なんだ、迷子だったのか?」


明華「咲さん......変わっていませんね」クスクス


ネリー「へぇ......」ジーッ


マホ「って、臨海女子の皆さんじゃないですか」


マホ「宮永先輩を保護してくださって、ありがとうございます」ペコリ


咲「保護って......」


智葉「いや、こちらこそ。チームメイトの面白い話を聞けて、良かったよ」


マホ「宮永先輩、戻りますよ?」


咲「あ、うん」


明華「咲さん、待ってください!」


210:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/11(日) 21:53:56.89 ID:uoN6LcRA0


明華「......これを、よければ」つ 紙切れ


咲「これは......メールアドレスと番号?」


明華「はい。よければ、ですけど」チラチラ


咲「......うん、ありがとう」ニコッ


明華「~~~/////」ドキッ


咲「また連絡するね」クス


明華「はい!待ってます!」


智葉「ふっ......それじゃあ、戻るぞ。ネリー、明華」


ネリー「はーい。ミヤナガとそこの紫の人、いつか打とうね」


咲「あはは...機会があれば是非」


マホ「さよならですー」


明華「......それじゃあ、咲さん、また」フリフリ


咲「うん、明ちゃん。......またね」フリフリ


宮永咲と雀明華、カン


_______________
______________________________
_____________________________________________


221:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:12:50.62 ID:KSyig+et0


【Bブロック・観戦室】


マホ「......」ウトウト


咲「マホちゃん、大丈夫?」


マホ「!!は、はい、なんですか?」ピクッ


咲「何か、凄く眠そうだけど......」


マホ「実は......昨日見た映画が怖かったせいか、夜全然眠れなくて......」ネムネム


マホ「マホ、瞼と瞼が今にもごっつんこしそうです......」ファ


咲「そんなに......?」


咲「ここで寝ても大丈夫だよ?」


222:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:13:41.62 ID:KSyig+et0


マホ「いえ......宮永先輩にご迷惑を掛ける訳にはいかないので...」


マホ「幸い、ホテルもここから数分の所にありますし......一度戻って寝てきますです...」


マホ「ぁ......でも、それだと宮永先輩の迷子を監視できませんね...」


咲「大丈夫だよ。私、自分で何度も迷子になって、ある法則性に気付いたの」


マホ「法則性、ですか......?」


咲「うん。ずばり、建物の中に居るときは迷子になっても外へは出ない事と、迷子に一度なったら、その後8時間は迷子にならない事」


マホ「そ、そんな法則性があったんですか」


咲「だから、安心してホテルに居ても良いよ?」


マホ「それは世紀の大発見ですね......!」


223:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:14:15.59 ID:KSyig+et0


マホ「では、お言葉に甘えさせて貰うです」


咲「うん、それじゃあホテルまでは送るから」


マホ「そ、そんな悪いですよ......」


咲「良いから、ね?」ニコッ


マホ「は、はい......っ///じゃあ、お願いします......」テレテレ


咲「じゃ、行こっか」つ 手


マホ「あれ、宮永先輩手繋ぐの恥ずかしいんじゃ?」


咲「あっ......」


224:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:15:28.15 ID:KSyig+et0


咲「さ、最近はずっとマホちゃんと手繋いでたから......いつの間にか慣れてたよ...///」


マホ「ふふっ、嬉しいです」ギュッ


咲「ま、迷子対策......だからね?」


マホ「あれれ?8時間は迷子にならないんじゃなかったですかー?」ニコニコ


咲「うっ......//」


咲「い、行くよ!」テクテク


マホ「はーい♪」フフッ


_______________
_______________


225:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:16:07.94 ID:KSyig+et0


【マホ送り後・ホテル前】


咲「ふぅ......さて...」


咲「果たして、私はここから会場まで迷わずに行けるのか......」ウーン


咲「さっきは、私に気使って貰うのが悪くて嘘吐いちゃったけど......」


咲「ふふふ、甘いねマホちゃん。私の迷子癖は、プラマイゼロよりも悪質なんだよ」フンス


咲「そう簡単に謎が解けるわけが......」


咲「......」


咲「......はぁ...どうしよ、迷わない確率は50%くらいかな...」


226:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:17:02.70 ID:KSyig+et0


咲「ま、まあ平気だよね?さすがに、徒歩5,6分だし......迷う訳」ピクッ


咲「......?」フリカエリ


洋榎「あ、バレてもうた」


咲「......」スタスタ


洋榎「ちょっ、待ってーな!」タッタッタ


洋榎「アンタさん、どっかで見た顔やなー思っとったんやけど、思い出せんのや!」


咲「へー」テクテク


洋榎「な?分かるやろ?あの、思い出せそうで思い出せん、気になる事の答えが分からん、気色悪い感覚!」


咲「へー」テクテク


227:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:17:59.97 ID:KSyig+et0


洋榎「......ん?この淡白なリアクション......」


洋榎「思い出したで!一昨日、Aブロックの会場でたこ焼き食っとった子や!」ヒラメキ


咲「へー............は?」


咲「いや......おかしいでしょう...」ハァ


咲「何でこんな暑い中、暑い物を好んで食べなきゃいけないんですか」


洋榎「ん?ほんなら何やっけ......」ウーン


洋榎「あぁ!思い出したで!たこ焼きアイス食べとったやんな?」ヒラメキ


咲「なんでやねん」


洋榎「おおぅ......なんや、鋭いけどやる気の感じられんツッコミやな」


咲(しまった......園城寺さんの影響で...)


228:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:18:56.14 ID:KSyig+et0


洋榎「ほんで、自分こんな所で何しとるん?」テクテク


咲(何で並んで歩いてくるの......)


咲「いや、それは私が聞きたい所......いや、別に会話したくないので聞きたくないんですけど」


咲「私が聞くべき質問だと思うんですけど」


洋榎「ん、ウチ?ウチは串カツ食べたなったから、買ってきたんや」つ 串カツ


咲「大丈夫なんですか、試合前に......」


咲「ミーティングとか無いんです?この間も、アナタが居なくてミーティング出来ないって、探しに来てたじゃないですか」


洋榎「誰が相手でも勝つだけやからな!」ドヤッ


咲「......」


咲「......ふぅん、そうですか」


229:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:19:50.74 ID:KSyig+et0


洋榎「なんや、突っ込まんかい」


咲「いえ......アナタなら、永水と有珠山の中堅さんになら勝てるでしょうから」


咲「言葉とは裏腹に、油断を感じませんし」


洋榎「えらい評価高いやん?」


咲「逆に、明ちゃ......臨海女子の中堅には勝てませんよ」


咲「少なくとも、串カツなんて食べてる暇は無いと思いますが」


洋榎「串カツ舐めとるん?アンタが好きなタコ焼きアイスよりは美味いで?」


咲「だからタコ焼きアイスってなんですか......大阪の方って、タコ焼きが好きなあまりそんな物に走ってるんですか?」


洋榎「今のは突っ込む所やで」


咲「......うざ」


230:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:20:48.34 ID:KSyig+et0


洋榎「おおぅ......えらいストレートにジャブ打ってくんなぁ」ケラケラ


咲(ストレートなのかジャブなのかどっちなの)


咲「......」


咲「あの、それで何か用ですか?」


洋榎「ん?いや、別に用なんて無いで?」


咲「ならどうして話し掛けて来たんですか......」ハァ


洋榎「そら、あれやん?知った顔見かけたら取り敢えず声掛けるやろ?」


咲「私はアナタのこと忘れかけてましたけどね」


洋榎「そうなん?ミーティングの事とか覚えとったやん」


咲「......」


洋榎「ははっ、一本取ったで」クスクス


咲「鬱陶しい......」


231:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:22:13.07 ID:KSyig+et0


咲「......あぁ」


咲「そう言えば、貴方に一つだけ聞きたい事があるんです」


洋榎「この髪は地毛やで!」ドヤッ


咲「初戦の清老頭、壱萬をカンしなかったのは何故ですか?」


洋榎「無視かいな!」


咲「何故ですか?」


洋榎「それは、あれや。1回カン見せたんやから、普通は2回目カンできるならするって、思わせられるやん?」


咲「......ダウト、ですね」


洋榎「ダウトちゃうわ!」


咲「2番目の嶺上牌が、リーチへの当たり牌だって分かっていたんじゃないですか?」


232:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:23:40.64 ID:KSyig+et0


洋榎「......」


咲「......もっと詳しく言いましょうか」


咲「あなたは、他家がリーチを掛けた時、その人の当たり牌が分かっていますね」


咲「その牌の種類、どこに埋まっているか、誰が持っているか......全てを」


洋榎「......」


咲「異常な防御力の高さは、その所以」


洋榎「......くく...」


洋榎「あっはっはっはっ!!オモロイ!オモロイで、あんた!」


咲「......」


洋榎「うちの部員ですら気付かん事に、何で気付けたん?」


咲「やっぱり......」


233:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:24:59.16 ID:KSyig+et0


咲「普通に気付くでしょう......アナタの牌譜を見ましたが、他家のリーチ時の振込み率0%」


咲「しかも、平気で超危険牌を切っていても全て当たっていません」


咲「まあ当たり前ですかね」


咲「......貴方にとっては、当たり牌以外は全て完全安牌なんですから」


洋榎「そんだけで見抜けるもんなん?」


咲「最初は半信半疑ですよ。......決め手になったのは、あの清老頭の時」


咲「あの局面、確かにアナタはカンをしないというブラフは打ったでしょう」


咲「けど、見ていたのは違う所。それが、当たり牌の埋まっていた嶺上牌です」


234:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:26:40.83 ID:KSyig+et0


洋榎「...もしかして、自分......嶺上牌が見えたりするんか?」

咲「察しが良いですね。......健夜さんにも見習って欲しい」


洋榎「うん?」


咲「あ、いえ、なんでも」


咲「......言われた通り、私は嶺上牌が見えます」


咲「だから、二枚目の嶺上牌がリーチへの当たり牌だと言うことに気付きました」


洋榎「なるほどなぁ......」


洋榎「こら一本取られたわ」アハハ


洋榎「てか、ウチの能力を知ってどないするつもりなん?」


235:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:27:35.94 ID:KSyig+et0


咲「いや、別に......」


咲「......あぁ」


咲「ほら、あるじゃないですか?」チラ


洋榎「ん?」


咲「気になって仕方の無いことの答えが分からないと、気持ち悪いって事」クスクス


洋榎「!!」


洋榎「......ふふっ、せやな」


洋榎「こら二本目、取られたなぁ」フフッ


_______________
_______________


236:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:28:27.06 ID:KSyig+et0


【Bブロック・会場前】


咲(話してたら迷わず会場に着いてた......)


洋榎「良かったやん?迷子にならんで」


咲「......」


咲「......は?」


洋榎「はっはっは!」


咲「貴方......愛宕さん、まさか、それで?」


洋榎「さぁ、どうやろ?」クスクス


咲「......うざ」


洋榎「おおぅ、今度のその言葉は感謝の言葉に聞こえる不思議やな」ケラケラ


咲(この人......)


237:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:29:39.22 ID:KSyig+et0


由子「あ、洋榎おったのよー」


洋榎「おう、由子やん。出迎えご苦労!なんちって」


由子「なんちって、ってそんなくだらないボケ垂れ流してる暇じゃないのよー」


咲(凄い辛辣だな......)


由子「洋榎が帰ってこんからミーティング出来へんって、恭子と代行までカンカンよー?」


由子「富士山も噴火する勢いなのよー」


洋榎「えっ」


由子「あーあ、今度は私も味方できへんよー」


洋榎「そ、速攻で土下座してきますー!!」タッタッタ


咲(忙しないなぁ......)


由子「......相変わらず忙しないのよー」


238:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:30:42.77 ID:KSyig+et0


由子「......ん?」チラ


咲「その節は、どうもです」ペコリ


由子「あぁ、あん時も洋榎と一緒におった女の子やねー」


由子「制服やと雰囲気変わるもんやなー」


咲「そうですかね?」


由子「うんうん、可愛いのよー」


由子「それはそうと、洋榎を捕獲して貰って感謝感激よー」


咲「ミーティングも忘れて串カツ食べてましたよ、叱ってあげてください」


239:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:31:46.58 ID:KSyig+et0


由子「今頃、雷が落ちてるのよー」クスクス


由子「ほんなら、さよならねー」フリフリ


咲「はい。試合、見てますね」


由子「......」ジーッ


咲「?」


由子「......前回も思ったんやけど、中々不思議な雰囲気の子なのよー」


咲「それを言うなら貴方こそ......不思議ちゃんっぽいと思いますよ......語尾的に」


由子「あはは、これは癖なのよー」


240:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/12(月) 18:34:15.61 ID:KSyig+et0


咲「良いと思いますよ、優しい感じがして」


咲「可愛いです」ニコリ


由子「......えっ、そ、そんな事は無いと思うのよー」テレ


咲「そうですかね?......まあ良いですけど......」


咲「行かなくて良いんですか?」


由子「あ、忘れてたのよー!ほな、またねー」フリフリ


咲「はい、さようなら」フリフリ


咲「......関西には色んな人がいるんだなぁ...」シミジミ


咲「おっと...試合始まっちゃう......急ご」タッタッタ


_______________
_______________


由子「......」


由子「始めて、言われたのよー......」


由子「......」


由子「......////」タッタッタ


宮永咲と、愛宕洋榎・カン


252:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:10:07.63 ID:G8iCWYE60


【観戦室】


咲「はぁ......思いもよらぬ再会だったな...」スワリ


咲「......」ポツーン


咲「......マホちゃん居ないと少し寂しいけど...我慢するしかないね」


真佑子(あ、帰ってきた......)チラ


咲「ん?」メガアウ


真佑子「!!」メソラシ


真佑子(め、目合っちゃった......!)


真佑子(ど、どうしよう...不快にさせたりしてないかな......)


真佑子(謝った方が良い!?いや......でも、目が合ってごめんなさいって、おかしいよね!?)アウアウ


253:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:11:02.38 ID:G8iCWYE60


咲(......この人、さっきも目が合ったけど、何か用なのかな?)


咲(多治比真佑子さん......確か、東京の松庵女学院の大将......)


咲(大星淡に、公式戦初めて能力を使わせた人......つまり、それだけの実力者っていうことかな...?)


咲(映像を見るに、あれが能力だって気付いた表情はしてたけど......)


咲「......」


咲(何だか、玄さんがツインテールにしたらこんな感じになりそうだな)


咲(......そこはかとなく、頼れない系年上オーラを感じる)


真佑子(うぅ...なんか気まずい......)チラ


咲「......」ジーッ


真佑子(凄い見られてる!!)ビクッ


254:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:11:41.53 ID:G8iCWYE60


真佑子(やっぱり、私が見てたから怒ったのかな!?)


咲「あの」


真佑子「ひゃい!?」ビクッ


咲「うわっ...ビックリした...」ピク


真佑子「あ......ご、ごめんなさい」ペコリ


咲(......やっぱり玄さんっぽいなぁ...)


咲「いえ。.........多治比真佑子さんですよね、予選で大星淡と対局していた」


真佑子「し、知ってるんですか......?」


咲「ええ、まあ。あの試合は何度も見ましたし、雑誌とかでも拝見した事あります」


255:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:13:00.85 ID:G8iCWYE60


真佑子「雑誌......麻雀TODAYですか...?」


咲「多分それですかね。宮永照とか、牌のお姉さんとかが載ってるやつです」


真佑子「そ、そんな有名な人達と並べられると、少し恥ずかしいんですけどね...」


真佑子「あの......それで、あなたは...?」


咲「あ、すみません。名前も言わずに」


咲「私は宮永って言います」


真佑子「宮永さん......」


真佑子(......宮永...?)


咲「先程から見られてた気がするんですけど、何か用でしたか?」


真佑子(やっぱりバレてた......!)


256:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:13:47.80 ID:G8iCWYE60


真佑子「い、いえ!ジロジロ見てしまってすみません...」


咲「別に良いんですけど......」


多治比「......」


咲「......」


多治比(き、気まずい......!)


咲「そういえば、多治比さんはお一人ですか?」


真佑子「あ......はい...」


真佑子「その、最後のインターハイなので......見に来ようかなって。麻雀は、好きですから」


真佑子「......でも、私が大将で負けちゃって......皆を自分から誘うなんて出来なかったので...」


真佑子「一人で、来たんです」


咲「......へぇ...」


257:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:14:37.03 ID:G8iCWYE60


真佑子「!!ご、ごめんなさい......要らないことまで話しちゃって」


真佑子(なんだろう、宮永さんと話してると......不思議な感じ......)


咲「......」


咲「......私は、良いと思いますよ」


真佑子「へ......?」


咲「白糸台高校と同じ地区で3年間戦って、負け続けてきて......それでも、麻雀を嫌いにならずに、ここに足を運んだ」


咲「そういう、多治比さんの麻雀に対する姿勢は......結構好きです」ニコッ


真佑子「えっ......!?///」


258:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:15:36.28 ID:G8iCWYE60


咲「...ただ、自分が大将で負けたからどうたらって言う所は、かなり嫌いですね」


真佑子「で、でも......大将の私が勝ててたら...」


咲「でもじゃありません。でもって言わないでください。玄さんって呼びますよ」


真佑子(だ、誰!?)


咲「はぁ......じゃあ、一つ言いますけど」


咲「多治比さんの理論がまかり通るならば、一番の戦犯は、先鋒の選手ではありませんか?」


真佑子「!!」


咲「だって、宮永照を抑えられなかったんでしょう」


咲「エースである松庵の先鋒の方が、宮永照を抑えられていれば、結果は違ったかもしれませんよね」


259:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:16:36.35 ID:G8iCWYE60


真佑子「そ、それは違うと思います!だって、宮永照さんは」


咲「......宮永照は、なんですか?」


咲「まさか、宮永照は格が違うから、勝ち目が元より無い」


咲「だから、勝てなくても仕方が無い......よって、大星淡に勝てなかった大将の自分が一番悪いんだー......」


咲「なんて、言いませんよね」


真佑子「......っっ...」


咲「......」ハァ


咲「......良いですか?」


咲「自分があの時勝っていれば、何かをしていれば、なんて意味の無い仮定をするのはアホです」


260:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:17:39.59 ID:G8iCWYE60


咲「先鋒が宮永照を止められなかったのが敗因、同時にあなたが負けた事も敗因です」


咲「いえ、もっと言ってしまえば、次鋒から副将でトップになって、どこかを飛ばせなかった事も敗因ですかね」


咲「あなたは大将、そして最後の大会という事もあって、尚更悔やむ気持ち、自分を責める気持ちが大きいのかもしれません」


咲「......ですが、そんな物は馬鹿馬鹿しいです」


咲「あれは団体戦。負けた場合は全員が敗因であり、勝った場合は全員が勝因なんです」


咲「もしも多治比さんが大星淡に勝利して、インターハイに出ていたら」


咲「多治比さんは、私が勝ったから皆をインターハイに出場させれた、私のおかげだって言うんですか?」


真佑子「!!......言わない...」


真佑子「そんな事、言えない......です」


261:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:18:52.49 ID:G8iCWYE60


咲「......では、多治比さんが負けてしまった後、チームメイトの方はあなたを責めましたか?」


真佑子「......」フリフリ


咲「......なら、多治比さんが悩んでいる事は、悩み損なんですよ」


真佑子「......そうなの...かな...」


咲「まあ、私が多治比さんに代わって松庵の大将を務めていれば、優勝出来たと思いますので、やっぱり多治比さんが敗因かもですね」


真佑子「えっ!?......やっぱり...」


咲「いや、冗談ですって。間に受けないでください」


真佑子「も、もう!!宮永さんっ!!」プンスカ


咲「あはは、すみませんすみません」クスクス


咲「少し、知り合いに似ていたので、つい」


262:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:20:00.76 ID:G8iCWYE60


真佑子「......宮永さんは、不思議な人ですね」


咲「えっ......それ、最近凄く言われるんですけど、どういう意味なんですか?」


真佑子「あっ、いや......嫌な意味ではなくて」


真佑子「何ていうか...すんなり心を開ける......って言うか」


咲「告白ですか、照れます」


真佑子「えっ、ち、違います!!/////」


咲「知ってます。......まあ、悪い意味で無いなら気にしないでおきます」


真佑子(な、何なの!?////)


咲(しまった......玄さんに似てるなーって思ってたらいつの間にか説教みたいな事してたよ......)


263:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:20:52.53 ID:G8iCWYE60


恒子『さあさあお前らぁぁぁぁ!!いよいよ準決勝、先鋒戦の始まりだぁぁぁ!!』


健夜『またスポンサーからクレームくるよ!?』


咲「あ、始まる......」


咲(そういえば、健夜さん......電話くれなかったな)ムスッ


咲(休憩って、昼休みだけだと思ってるのかな......)


真佑子「あの、宮永さん......?」


咲「はい?」


真佑子「その......良かったら、一緒に試合を見れたら...って」


咲「え?」


真佑子「あ、すみません!ダメなら良いんですっ」


咲「......」


咲「いや、隣の席で、しかも結構会話をしてしまった多治比さんを無視して、1人観戦するほど、私も嫌な人ではありませんよ」


264:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 01:22:19.06 ID:G8iCWYE60


多治比「......へ?」


真佑子(えっ、つ、つまりどういう事?)


咲「ほら、始まりますよ」


真佑子(......良いって事かな...?)


真佑子「......」


真佑子「よろしくお願いします...」フカブカ


咲「......」ジーッ


真佑子「な、何...?」


咲「......多治比さん、やっぱり似てますね...玄さんに」クスクス


真佑子「だから誰ですか...!?」


~試合開始~


宮永咲と多治比真佑子・続く(?)


_______________
_______________


269:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/09/13(火) 06:18:36.90 ID:D7zmk+W9O

こういうのを現地嫁っていうんだよな、たしか


270:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/09/13(火) 07:01:59.18 ID:tCB7hWeAO

そんな多治比さんは二年生だったりする


271:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/13(火) 16:05:48.45 ID:G8iCWYE60

げっ......本当だ。多治比さんは三年生だと、何故か思い込んでました、すみません。

この世界の多治比さんは三年生という事で一つよろしくお願いします......っ


290:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:18:45.47 ID:uHLLLHzW0


【インハイ期間中・ある時】


~会場外、ベンチ~


咲「......」ペラ


咲「......」ペラペラ


咲「......」


咲「......ふぁ...」アクビ


咲「......」ウトウト


咲「!!」ハッ


咲「......」ゴシゴシ


咲「......眠い...」


291:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:19:59.29 ID:uHLLLHzW0


咲「......」ペラ


咲「......」ペラペラ


プルルルルル プルルルルル


咲「!!」


咲「電話......」つ ケータイ


咲「......健夜さん、やっとか」つ ケータイ


ピッ


咲「もしもし、咲です」


健夜『あ......もしもし、咲ちゃん...?』


咲「はい」


292:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:21:30.34 ID:uHLLLHzW0


健夜『ごめんね?遅くなっちゃって』


咲「本当にですよ」


咲「急な打ち合わせが入ったーって言って会場に戻ってから、何分経ちましたっけ?」


健夜『うっ...ごめん...』


咲「......まあ、お仕事ですのでそこまで気にはしていませんけど」


健夜『......』


咲「あの?それで、電話を掛けたという事は、終わったって事です?」


健夜『そ、それがぁ......えっとぉ...』


293:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:22:28.47 ID:uHLLLHzW0


健夜『あの......その、ね?』


咲「......長引きそうですか」


健夜『ほんっっっとうにゴメン!!』


咲「やっぱり」ハァ


健夜『思ったより大変で......結構手間取ってて...』


健夜『夕方位までかかりそう......かも』


咲「別に、良いですよ。私だってもう子供じゃ無いんですから」


咲「先にホテルに戻ってます」


健夜『うぅ...ごめんね?』


咲「気にしていませんって」


咲「誕生日の日に、どうしても外せない仕事があると、私を一人残してお父さんが仕事へ行ってしまったあの日以来......」


咲「こういう系には慣れましたから」


健夜『いやホントにごめんね!?』


294:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:23:31.39 ID:uHLLLHzW0


咲「まあ、今の話は嘘なんですけどね」


健夜『なんでそんな暗い嘘吐くの!?凄く申し訳なくなったよ!!』


咲「あはは、健夜さん面白いです」


咲「とにかく、私の事は気にせずお仕事頑張ってください」


健夜『......思ってたんだけど、咲ちゃんってお仕事絡むと妙に心が広くなるね』


咲「それは、まあ」


咲「健夜さんの唯一の取り柄" 収入がある事"を奪ってしまえば、ただの独身アラサー家事ダメダメ麻雀狂になってしまいますからね」


咲「そこはほら、心を広く持つべきかなって」


健夜『後半は言わなくても良かったよ......』ズーン


295:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:26:11.23 ID:uHLLLHzW0


咲「安心してください。私はそんな健夜さんでも大丈夫ですので」


健夜『......うん?それ、どういう...』


咲「ほら、私と電話をしてる暇があるなら打ち合わせしてきてください」


咲「恒子さん......でしたっけ?が、怒っちゃいますよ」


健夜『そうだった!』


健夜『それじゃあ、本当にごめんね!また掛けるから』


咲「はい。では、また」


健夜『うんっ』


ピッ
ツー ツー ツー


296:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:28:39.48 ID:uHLLLHzW0


咲「......」


咲「さて......」スッ


咲「私の座っていたベンチは、しっかりとホテルへの道筋を覚えたベンチだったはず......」キョロキョロ


咲「......健夜さんがお仕事だって言うから言い出せたなかったんだけど...」


咲「......」


咲「ここ、どこ?」アセアセ


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


297:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:29:50.61 ID:uHLLLHzW0


【会場外・どこかのベンチ】


咲「なんで座って、本読んで、電話してただけなのに、見知らぬベンチにテレポーテーションしてるんだろう?」


咲「そんな超能力者になった覚えは無いよ...」


咲「...いや......近くの自販機で飲み物も買いに行ったな...」


咲「......」


咲「それが原因か......」ガクリ


咲「はぁ...どうしてそんな短距離で......」


咲「まあ、嘆いてても仕方ないよね...」


咲「案外、その辺を歩いてれば知った道に出るかもだし」


298:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:32:08.11 ID:uHLLLHzW0


咲「......よし、物は試しだね」スッ


咲「これで無事ホテルに帰れたら、健夜さんに報告を......」ピクッ


咲「......?」フリカエリ


咲「......」


咲「誰ですか?」


「わ、私の事見えるっすか!?」ビクッ


咲「やっぱり居た......。いえ、見えません」


咲「今のはハッタリ。気配を感じたので、適当に言ったまでです」


「なっ......!まんまと嵌められたっす......」


299:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:35:21.07 ID:uHLLLHzW0


咲「で、誰ですか?」


「......」ススス


桃子「失礼したっす。私は東横桃子、高校1年っす」


咲「ひうっ......!!」ビクッ


桃子「?どうしたっすか?」


咲「い、いえ......何でもありません」


咲(急に出てくるからちょっと怖かった......)


咲「それで、私に何か用でしょうか?」


301:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:39:50.29 ID:uHLLLHzW0


桃子「いやぁ...私、長野からインハイを観戦に来てるんすけど、ちょっと散歩してたら迷子になってて」


咲(長野......)


桃子「どうしたもんか!......って思ってた時に、丁度あなたを見つけたんすよ」


咲「はあ......つまり、現在地がどこなのか教えて欲しいと...」


桃子「察しが良いっすね」


咲「私も迷子なんですけど、大丈夫ですか?」


桃子「......え」


咲「私も、迷子ですよ?」


桃子「......それは失礼をしたっす...」


咲「......いえ...」


302:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:44:25.63 ID:uHLLLHzW0


桃子「......」


咲「......」


桃子(き、ききききき気まずいっす!)


桃子(私服だったから、てっきりこの辺の子かと思ってたら、とんだ大間違いだったっす)


桃子(うぅ......先輩...助けてくださいっす)


咲「それでは、さようなら」テクテク


桃子「へっ!?ま、待ってくださいっす!」ガシッ


咲「なんですか、東横さん」


桃子「展開が早すぎて着いていけないんすけど!」


咲「別に着いて来なくても良いと思うんですけど?」


桃子「ダメっすダメっす!とにかく待ってくださいっす!」ワーワー


咲(何なのこの人......)


303:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:47:45.77 ID:uHLLLHzW0


咲「良いですか?東横さんは迷子、そして私も迷子」


咲「でも、お互い帰る場所は違うんです」


咲「......ね?」


桃子「ね?......じゃないっす!」


桃子「とりあえず、行くというなら私も着いていくっす」


咲「どうしてですか」


桃子「本能が告げてるっす。この子について行けと!」


咲「意味が分かりませんよ」


桃子「おーねーがーいーっすー!」ギュー


咲「ちょっ......しがみつかないでください」


桃子「むーむーむー!」ギューッ


304:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 20:53:46.85 ID:uHLLLHzW0


咲「......はあ」


咲「......まあ良いです。好きにしてください」


桃子「ほんとっすか?」


咲「はい。私も、1人では少し不安かなと思いましたので......」


咲「よろしくお願いします、東横さん」ニコリ


桃子「......ツンデレっすか」


咲「??」キョトン


桃子「~~~~ッッッ!!」


桃子(な、なんすかこの子!!)


桃子(物凄く庇護欲を掻き立てられるっす!)


305:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/16(金) 21:08:39.05 ID:uHLLLHzW0


咲「あ、私は宮永咲です」


桃子「ふむ......咲ちゃんっすね」


咲「咲ちゃ......まあいいか」メンドクサイ


咲(さて、ホテルに戻れるかな......)


桃子(迷子になる様な子っすから、しっかり見ておかないと不安っすね......)


桃子「咲ちゃん、迷子にならない様に手でも繋ぐっすか」


咲「迷子中にそんな事言われても......」


咲「というか、東横さんも迷子になってた癖に」


桃子「あ、そうだったっす」アハハ


咲(大丈夫かなこの人......)


【長野編・開始】


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315:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:37:48.33 ID:n6XgJdLf0


【宮永咲と東横桃子】


桃子「そういえば、咲ちゃんはどうして迷子になってたんすか?」


咲「分かりません」


桃子「へぇ~......」


桃子「......ん?」


桃子「分かりませんってどういう事っすか」


咲「そのままの意味ですけど......」


咲「初めはA地点のベンチに座っていたんですけど、自販機に行って戻ってきたら、謎のベンチXに座っていました」


咲「そして迷子です」


316:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:38:56.09 ID:n6XgJdLf0


桃子「......意味不明っす」


咲「ですから、そう言いました」


桃子「まさか、頻繁にこういう目に遭ってたりするんすか?」


咲「ええ、まあ」


咲「けど、今回みたいに全く知らない場所に居たのは初めてですかね」


桃子「は、波乱万丈な人生っすね......」


咲「幸運な事に、すぐに見つけてくれる人が居るので助かってますけどね」


咲「......というか、東横さんには及ばないと思いますよ」


317:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:40:39.53 ID:n6XgJdLf0


桃子「......え?」


咲「先程から、少しでも東横さんから意識を逸らすと、姿が確認できなくなります」チラ


桃子「あぁ......」


桃子「やっぱり、咲ちゃんでもそうだったっすかぁ」


桃子「わりと普通に話してくれるから、もう完璧に見えてるかと思ってたんすけどね...」アハハ


咲「......」


咲「......後輩の子と、少し前にこんな話をしました」


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318:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:41:55.03 ID:n6XgJdLf0


マホ「先輩先輩、聞いてください!」


咲「どうしたのマホちゃん?」


マホ「マホ、色んな県のインターハイ予選決勝を見直してたんですけど、凄く不思議な人がいました!」


咲「神代小蒔とか荒川憩?」


マホ「いえ!そういう有名な方ではなくて、もっとマイナーっぽい方です!」


咲「へー?」


咲「それで、不思議って?」


マホ「えっとですね、神代小蒔さん園城寺怜さんに続いて、マホがコピー出来なさそうな人が居たんです!」


咲「!!」


319:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:43:29.89 ID:n6XgJdLf0


マホ「あ、興味出てきましたか?」


咲「......マホちゃんがコピー出来ない条件は2つ」


咲「園城寺怜の様なまだ不完全な能力......全てを見せていない能力か、神代小蒔の様に、特別な何かを対価にしている能力」


マホ「はい!その方は、完全に後者でした!」


咲「......名前と、能力は?」


マホ「名前は......フルネームは忘れちゃいましたけど、モモさん?だった気がしますです」


マホ「そして能力は......」


マホ「卓上で消える、です」


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320:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:49:55.57 ID:n6XgJdLf0


咲「ずっと存在が朧気な東横さんを見ていて、今その話を思い出しました」


桃子「コピーって......後輩さんどんな魔物っすか」


咲「後輩の子から話を聞いた時は半信半疑でしたが......」チラ


咲(卓上の上で消える、そして何かを対価として払っている......まさかとは思ってたけど、本当に見えなくなるのか)


咲(...これは面白いな......この人なら、昔の私の±0でも止められたかもしれない)


桃子「咲ちゃん?見えてるっすか?」


咲「あ、すみません。見えてます」


咲(面白いなんて思ったらいけないね......反省)


321:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:52:51.70 ID:n6XgJdLf0


咲(けど、後天的な私の±0と違って、東横さんのほぼ元からの体質を改善するのは......)


咲「......」


桃子「咲ちゃん、見えてるなら黙らないで欲しいっす!」


桃子「......見えなくなったんじゃって、ちょっと怖いっすから」ギュゥ


咲「......東横さんは、他人から認識されたいんですよね?」


桃子「それは、まあ、そうっすけど......今は、最悪部活の先輩にだけ見てもらえれば良いかなって思ってるっす!」


咲「......それは、このままでは難しくなるでしょうね」


桃子「......え」


咲「少なくとも、麻雀でその力を使い続けては、いずれ誰からも認識されなくなる......なんて事に繋がる可能性があります」


322:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 13:56:02.00 ID:n6XgJdLf0


桃子「これは私の元からの体質っすよ?麻雀は関係ないんじゃ......」


咲「私の想像ですが、麻雀の試合中......自分以外も、対局相手の認識から外していますね?」


桃子「私以外......?」


咲「例えば、そう」


咲「捨牌、とか」


桃子「!!」ピクッ


咲「当たりみたいですね。......そうでないと相手をフリテンにしたり、リーチに無警戒にさせたり出来ないですから」


咲「原村和クラスの超デジタルなら、卓上限定でなら見る事はできるでしょうけど」


桃子「それが、さっきの話とどう繋がるんすか......?」


323:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:02:12.56 ID:n6XgJdLf0


咲「良いですか?卓上での貴方は、自分だけでなく捨牌など、自分が触れる物までも不可視にしている」


咲「本来なら、他人が可視出来るものを、不可視化しているんです」


咲「それはつまり、その体質を能力へと昇華させて利用しているという事」


桃子「それは......そうっすね」


咲「......結論を言います」


咲「卓上で、ステルスが能力として使われて練度が上がる度に、本来の存在感が薄いという、その体質までもが大きくなっていくんです」


咲「麻雀でステルスを能力として使えば使うほど、日常での存在感の薄さも極まっていく」


324:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:03:03.69 ID:n6XgJdLf0


桃子「そ、そんな事......」


咲「無い、と言い切れますか?」


咲「有り得ない、そう思って続けていたらある日突然、何をしても誰にも気付いてもらえない......そんな状況に陥る可能性だってあります」


桃子「それなら、兆候が出た時点でやめるっすよ!」


咲「兆候?」


咲「100%のステルスが120%になっていたとして、東横さん自身は果たしてその兆候に気付けますかね?」


咲「......それに、呪われる前に止めれば良いなんて考え、馬鹿です」


桃子「......」


咲「......」


咲「......」ハァ


325:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:14:22.79 ID:n6XgJdLf0


咲「少し、我慢してくださいね」ギュッ


桃子「え、ちょ、咲ちゃん...?////」タジッ


咲「......」ゴッッッッッッッッッッッッ


桃子「...ぅっっ......!?」ビクッ


桃子(な、なんすかコレ......ッッ!)プルブル


咲「......」スッ


桃子「あ......」ハァハァ


咲「ねえアナタ、ちょっと良い?」


少女「ん、お姉ちゃん、なにー?」


326:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:20:32.15 ID:n6XgJdLf0


咲「お姉ちゃんの隣で立ってる人、どう思うかな?」


少女「うーん......お姉ちゃんじゃなくて、隣の?」


咲「うん、そうだよ」


少女「隣の~......」


桃子「咲ちゃん...?何もしてない状態の私を、こんな子が見える訳」


少女「とってもかわいい!」


桃子「ない............えっ?」


327:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:22:27.40 ID:n6XgJdLf0


咲「そっかそっか。ありがとうね」ナデナデ


少女「えへへ、うんっ!」ニヘラー


少女「じゃあ、ばいばい!」フリフリ


咲「うん、ばいばいっ」フリフリ


咲「......」フゥ


咲「......これは応急処置と言うか、アレです」


咲「私と行動している時に、完璧に消えられてしまっては私も後味最悪なので」


咲「ついでに、ずっと袖を握られているのも落ち着きませんし」


328:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:52:55.99 ID:n6XgJdLf0


桃子「ど、どどどどどどういう事っすか咲ちゃん!!?」


咲「私が出せるありったけを、東横さんの周りに撒き散らしました」


桃子「ありったけってなんすか!?物凄くおぞましい物が身体に入ってきた気がするんすけど!!」


咲「これで、暫くは少し影が薄い程度になると思います」


咲「......と言っても、東横さんが自ら存在を消そうとしてしまえば、すぐさま雲散霧消して見えなくなってしまいますが」


桃子「無視っすか!なんか、展開速過ぎてまたもや着いていけないっす......」


咲(ありったけの殺気を当てたのに、まだ若干薄いなんて......これ、本当にヤバかったんじゃないの?)


咲「余計なお世話だったかもしれませんが、せめて私といる時は見えるままで居てくださいね」


咲(上手くやれば、自由自在にステルスのON/OFFが出来るようになるかも......)


咲(いや、それは危険かな)


329:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:54:33.92 ID:n6XgJdLf0


桃子「驚いたっす......というか、何か辛いことを言われてた気がするんすけど、結論は私のことが心配!......って事っすよね?」


桃子「だから、このドス黒いオーラで何とかしてくれようとしてるんすよね?」


咲「いや、別に心配なんて......」


桃子「咲ちゃんは最高っす!!大好きっす!!
」ムギュー


咲「うわわっ!ちょっと、だから急に...」


桃子「ありがとう」


咲「......」


桃子「私は、元から影が薄くて、他人との交流を切り捨てて......気が付いたらこんな風になってたんすよね」ギュゥ


桃子「後戻りなんて、出来ないと思ってたし......誰も、私の体質を解決しようとは言わなかったっす」


桃子「もう諦めてたから、何とも思わなかったけど......こうやって、認識される様になるのも、やっぱり良い物っす!」


330:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 14:57:31.73 ID:n6XgJdLf0


咲「......この前、同じような人と出会って、同じような事があっただけなので、気が向いただけです」


咲「......なので、勘違いしないで下さい」フイッ


桃子「同じようなっすか?」


咲「その話はいいです」


咲「......良いですか?これは、私と約束してください」


咲「別に、麻雀で体質を活かそうと、何に使おうと構いません」


咲「......ただ、見えないのが当たり前。だから仕方ない」


咲「そんな考えは、捨ててください。その体質をそれ以上受け入れれば、それはもう受け入れではなく、乗っ取り」


咲「自分の意思とは関係なく......体質が、本質に変わってしまう可能性がありますから」


桃子「......分かったっす」グッ


咲「それでは、行きましょうか」テクテク


桃子「はいっす!!」ギュー


331:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 15:02:58.01 ID:n6XgJdLf0


咲「......腕を組まないでください」グググ


桃子「照れてるんすか?」ニヤ


咲「暑いんですよ」


桃子「ふふっ、咲ちゃん可愛いっす」クスクス


咲「......はぁ」タメイキ


桃子「~~♪」


咲「......」


咲(......そう、体質を受け入れて...諦めたら、ダメ)


咲(いつか、そんな物壊して...近くに居てくれる人が現れる)


咲「......そうですよね」クス


____________
_______________________
______________________________________


332:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 15:07:17.80 ID:n6XgJdLf0


【会場・どこか】


健夜「くしゅんっ!」


健夜「うう...」ズズ


恒子「すこやん風邪ー?大丈夫か!」


健夜「大丈夫だよ。......誰かに噂されてるのかも」


健夜(それか咲ちゃんが悪態ついてるか......)クスクス


恒子「すこやんの悪口なんて、すこやんに聞かれたら命が無いのに良くやるね!」


健夜「悪口確定!?」プンスカ


恒子「なはは、じょーだんじょーだん!」


健夜「ほら、馬鹿なこと言ってないで早く打ち合わせ終わらすよ?」


恒子「へーい」


健夜「まったくもう......」ハァ


健夜(......咲ちゃん、何やってるかな)


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


334:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 15:54:27.32 ID:n6XgJdLf0


桃子「へぇ、それじゃあ部活の先生と後輩さんと3人で観戦に来てるんすか」フムフム


咲「はい」


桃子「私の地元の長野にも、めちゃくちゃ強い人が何人かいるんすけど」


桃子「さっきの咲ちゃん並のヤバいオーラは中々いないっすね~」


咲「そういえば、長野から来たと言っていましたね」


桃子「っすよー」


桃子「インハイに出場した清澄高校の応援をしに、予選決勝進出高校がほぼ全員東京に来てるっす」


咲「は?何ですかそれ......敵同士ですよね?」


咲(そういえば、衣ちゃんも清澄と仲良さげだったな)


335:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 15:57:11.14 ID:n6XgJdLf0


桃子「敵同士っすけど、4校一緒に合宿したりしてて、結構仲良いんすよねー」


桃子「特に、清澄の部長がそういう事考えるの得意みたいで」


桃子「竹井って人なんすけどね」


咲「いや、聞いてませんし......」


桃子「まあそんな訳で、皆顔見知りなんすよ」


咲「ふーん......そういう物なんですね」


桃子「あ、咲ちゃん!そこでアイス売ってるっすよ!」ワァイ


咲「本当ですね」


咲「私はここで待ってるので、食べたければ買ってきても良いですよ」


337:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:02:15.83 ID:n6XgJdLf0


桃子「え~、一緒に行かないんすかー?」ムー


咲「丁度ここ日陰なので、待ってますよ」


桃子「ぶーぶー!それじゃあ、一人で行ってくるっすよーだ」ベー


咲「はいはい、行ってらっしゃいです」


桃子「むー......」スタスタ


咲(なんで怒ってるの......)ハァ


咲「......」キョロキョロ


咲(それにしても、結構歩いてるけど......全然知った道に出ないな)


338:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:04:03.20 ID:n6XgJdLf0


咲(これは、ちょっと恥ずかしいけど健夜さんに電話して何とかしてもらうしか......)


桃子「とう!」ピタッ


咲「ひゃっ!?」ビクッ


桃子「あははっ、大成功っす!」 つアイス


咲「......」


桃子「必殺、ちょいステルス攻撃っす!」ドヤッ


咲「......冷たいですよ?」ゴゴゴゴゴ


桃子「あ、ちょ、ストップ!ストップっす!」


桃子「そのエグいのはもう喰らいたくないっす!」アセアセ


咲「ごめんなさいは?」ゴゴゴゴゴ


桃子「この通りっす!」ペコペコ


339:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:05:36.31 ID:n6XgJdLf0


咲「......はぁ、全く」


桃子「......中々可愛い声も出せるんすね...」ボソ


咲「はい?何か言いました?」


桃子「何でもないっす!」


桃子「それと、はいこれどうぞっす!」つアイス


咲「??」キョトン


桃子「咲ちゃんに一つあげるっすよ。2つ買うとお得セール中だったっすから!」


咲「いや、悪いですよ」


桃子「受け取らない方が悪いと思うっす!私1人で二つも食べられないっすよ」ホレホレ


340:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:06:53.85 ID:n6XgJdLf0


咲「......なら、有り難く頂きますね」


桃子「どぞどぞ!」


咲「あ、ミカン味ですね」つ アイス


桃子「ゴーヤ味と迷ったんすけど、夏っすしミカンかなって」


咲「夏だからって理由以前の問題でしょうそれは......なんですか、ゴーヤって」ペロ


咲「あ、美味しい」ペロペロ


桃子「想像が付かないっすね~逆に気になるっす」


咲「ならないよ......」ハァ


341:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:11:40.63 ID:n6XgJdLf0


桃子「......」ジーッ


咲「......」ペロ


桃子「スキありっす!」パクッ


咲「あ......」


桃子「うんうん、咲ちゃんの方も美味しいっすね!」


咲「......いや、同じ味じゃないですか」


桃子「あははっ、違いないっすけどね~」


咲「......」


咲「......」ゴッッッッッッッッッッッッ


桃子「ひぇっ!?」ビクッ


咲「隙あり、です」パクリ


咲「んー」ペロリ


咲「やっぱり同じ味ですかね」


342:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:14:11.72 ID:n6XgJdLf0


桃子「ちょっと!今のは隙ありじゃなくて、隙を作らされた形なんすけど!?」


咲「ふふっ、隙は隙です」クスクス


桃子「もう怒ったっすよー!」


咲「あはは......」ドンッ


咲「あぅ......あ、すみません、よそ見をしていて...」


「いや、こちらこそ申し訳ない。不注意だった」


桃子「咲ちゃー............ん?」


桃子「先輩!!!」


ゆみ「モモ!!やっと見つけた、探したぞ」


343:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:15:49.25 ID:n6XgJdLf0


桃子「ごめんなさい......散歩してたらいつの間にか迷子状態だったっす」


ゆみ「いや、無事見つかって良かったさ。蒲原達もあちこち探しているだろうから、安心させてやらなきゃな」


桃子「そんな大事だったんすか!?...それは申し訳ない事をしたっす」


ゆみ「いや、大丈夫さ」


咲「東横さんの先輩ですか?」


桃子「あ!そうっす!私の高校の先輩っすよ!」


ゆみ「おっと、すまない。私達だけで話をしてしまった」


ゆみ「私は加治木ゆみ、モモの先輩だ」


咲「......へぇ」ジーッ


344:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:17:44.59 ID:n6XgJdLf0


ゆみ「な、なんだ?」


咲「いえ、別に......」


咲「加治木さん、ですね。覚えました」ニコリ


桃子「むっ......」


桃子「この子は私の迷子仲間の宮永咲ちゃんっす!ここまで一緒に来てくれたんすよ!」


ゆみ「迷子仲間......?って事は、宮永さんも迷子なのか?」


桃子「そうなんすよ!」


咲「なんで東横さんが答えてるの......」


桃子「えー?良くないっすか?」


咲「別にいいけどさ」


ゆみ「うん......?そういえば、今はモモがよく見えるな」


桃子「そうそう!それも聞いてくださいっす先輩!」


桃子「実はっすね......」


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345:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:21:44.48 ID:n6XgJdLf0


ゆみ「驚いたな......」


桃子「私も最初はビックリ仰天だったっす」


咲「......」


咲「実際に体験した東横さんは別として、加治木さんは今の話を信じるんですね」


ゆみ「ああ、信じざるを得ないだろう。実際に、私もモモの存在が強くなったと実感しているし、通行人も認識しているようだしな」


咲「そうですか」


ゆみ「それで咲、今の話を含めての提案なんだが聞いてくれるだろうか?」


咲「提案?」


桃子「呼び捨て!!」ガーン


ゆみ「聞いた話では、咲を一人で歩かせるのは危険だと思うんだ」


咲(会って数分でこんな事言われる私って......)


咲「まあはい、そうですね」


346:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:27:04.47 ID:n6XgJdLf0


咲「ですが、東横さんはもう加治木さんと会えましたので、私に付き合う必要はありませんよ」


ゆみ「それなんだが、咲」


ゆみ「改めてお礼もしたいし、私達が泊まっている宿まで来てはくれないだろうか?」


咲「はい?」


桃子「ナイスアイディアっすよ先輩!!」


咲「いや、おかしいでしょう......」


ゆみ「迎えに来れる部活の先生と言うのも、来られるのは夕方なんだろう?」


ゆみ「それなら、居場所がはっきり分かる所にいた方が良いと思うんだが」


咲「それは、まあそうかもですね」


347:◆.4Vb7WGlxQ:2016/09/18(日) 16:32:21.59 ID:n6XgJdLf0


ゆみ「今は、鶴賀以外の高校の選手も来ている。雀卓も複数台ある事だし、麻雀も打てる」


ゆみ「どうだろうか?」


咲「......」カンガエ


咲「......それなら、お世話になります」


桃子「やったっす!!」ギューッ


咲「暑いから離れて......」グイグイ


桃子「あははっ、ほら早く行くっすよ!」


咲「ちょ、引っ張らないで」ズルズル


ゆみ「ははっ、モモが同年代の友達と仲良くしているのを見ると嬉しくなるな......」


ゆみ「っておい、そっちは逆だぞ!また迷子になる気か」タッタッタ


咲(長野の高校が来てるって事は......)


~宮永咲と東横桃子、カン~

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