善子「堕天使ヨハネのとある梅雨の日」


2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/06/14(水) 04:20:22.19 :AYYR2z1Ho

今年の梅雨は雨がない

雨のきらいな私にとったらこれは堕天使たる私に特別な恵みが与えられたとしか思えない

「善子ちゃん?」

不届きな方言少女は私のことを不遜にも仮の名でこう呼ぶ

「無視はひどいずら」シュン

「無視なんかじゃないわよ! ただ考え事をしていたの!」

「まるの顔を見ながら考え事?」

「いったいなにを考えてたずら?」

そんな質問を能天気な顔をして、平気でしてくるこのずら丸
私はこの無神経さにいつも困らされているということをこの子は気づいてないみたい

「またまるの顔を見つめてなにか考えてるずら?」

「う、うるさいわね。ただ眠いだけ!」


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/06/14(水) 04:30:51.88 :AYYR2z1Ho

朝の空気は湿っていても空は晴れて、眠気にだるい私の体に皮肉みたいに爽やかな空気がなでる

「...雨、なかなかふらないずらね」

前をみたままそうつぶやく横顔
その横顔は美人のもので、こんな能天気なやつだけどルックスだけは認めてやらないこともない

「なによ。まるで雨がふってほしいみたいな言いかたね」

「ふってほしいの」

「は? なんで?」

「だって梅雨って雨がふるものだから」

私にはずら丸のことばはぜんぜん理解できない
だって雨なんかふらないほうがいいにきまってる
移動もメンドウだし洗濯ものは乾かないし、なにより憂うつになる

「梅雨に雨がふらないなんておかしいずら。なっとくできないずら」


続きを読む