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【まどか☆マギカSS】 神の国と女神の祈り ─2─

204 : 以下、名... - 2014/03/07 00:19:17.34 XvcqMm/o0 178/3130

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椎奈の感じていた予感は、当たってしまうことになる。


それも、その日のうちに。


その日捕まえた鳥を焼いて、食べた円奈は、ひとり、家のなかで、市場でやっとの思いで買い取った本を読んでいた。


テーブルにろうそくを一本たて、火をつけた。ろうそくがすっかり溶けてなくなってしまうまでの時間に、できるだけたくさんのページを読む。


その本は、円奈に、決定的な決意を、与えてしまうような内容に、触れてしまっていた。


「白い妖精…」


本読みながら、円奈は、そっと口に漏らした。


「”20になるまでの女の前に現れる”」


無我夢中になって読む本を、思わず口にして読み上げる。


「”白い妖精に願いを告げることで魔法を授かる”」


本を下におき、円奈は、顔を見上げて考えた。「魔法少女って、そうしてなるんだ……」

205 : 以下、名... - 2014/03/07 00:20:07.75 XvcqMm/o0 179/3130



その事実が判明すれば、もう考えることはひとつ。


どうすればその白い妖精に会えるかというただひとつのことだけである。


「きっと私にだって……私にだって…」

夢中になって、本のページをまくる。

ろうそくの火が、ろうをどんどん溶かして、どんどん短くなる。

私は、どうしてもかなえてほしい、願いがある。

私自身を救い出してくれる願いが。


きっとかなえてくれる。


だが本には、けっきょく、若い女の前にとづせん現れるとあるだけで、どうすれば会えるのかなんてことには、まるで触れられていなかった。


「そんな…」


絶望したような声が円奈から漏れる。「私、みたことないよ…そんな妖精…」


しかし、どうしても自分を変えたいと思っていた円奈だから。

そんな簡単なことで諦められるものでなかった。


「そうだ…」


そして、諦められないからこそ、ちょっと考えれば分かる矛盾にも目を瞑って、希望をみいだしそれにすがってしまうのであった。


「白い妖精はきっと、ここには住んでいないんだ……」


きっと、ここバリトンではなく、他の国になら。隣の国でもいい。この領土でないどこかなら、白い妖精が住んでいて、そこでなら、会えるかもしれない。


そんな希望を胸の中にふくりだし、それは風船のごとくふくらみ、そして……


弾けた。

206 : 以下、名... - 2014/03/07 00:20:42.25 XvcqMm/o0 180/3130


いま自分がしようとしていることが、どんなにいけないことだということも、考えが及ばなくなって。

白い妖精を探しにいくために。


村を領主の許可なくはなれ、他国の土地に許可なく入るという───。


封建社会における最大の禁忌を侵しに、円奈は、人々が寝静まった夜に家を飛び出した。


自分も魔法少女になれるんだと、希望を胸に信じて。

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