1 : 以下、名... - 2016/12/13 18:59:15.20 KgI3H5di0 1/14


「今日で二学期も終わりか。早いもんだぜ」

「本当にね。あっと言う間の一年だったよ」


吐く息の白さが寒々しさを訴え掛ける師走
あと一年の中学生活も残すところ三分の一となり、一抹の寂しさを覚える時期
この一年で築かれた日常とも言える佐々木との塾からの帰り道での一幕である


「年が明ければ学校でも塾でも受験への最後の追い込みがかかるね。気が滅入りそうだ」

「俺はそれに加えて家でお袋からの無言の圧がかかるんだよ。まったく、休まるところもありゃしねえ」

「くつくつ、お母様からの期待には是非応えて欲しいものだね」


いつも通り他愛のない会話をしながら帰路につく。この時間でさえ残すところあと僅かである
いつしかこの時間にノスタルジーを覚えるのであろうか、などとしんみり考えていた時だった


「あぁ、ところでキョン。聞きそびれていたんだけど……」

「何をだ?」


「キョンはサンタさんに何をお願いするんだい?」


…………?

元スレ
佐々木「キョンはサンタさんへ何をお願いするんだい?」 キョン「えっ」

2 : 以下、名... - 2016/12/13 19:16:05.72 KgI3H5di0 2/14


聞き間違いだろうか?
というよりも、佐々木の口から『サンタさん』などというワードが聞こえたことを脳が認識できなかったのか?
いや、最悪サンタはまだいい。佐々木はその後俺に何と言った?


「……あー、佐々木? すまん、質問の意味がいまいち理解できなかったみたいだ。もう一度言ってくれるか?」

「ああ、深い意味があったわけじゃないんだ。ただ単に、キョンがサンタさんに何をお願いするのかを聞きたかっただけなんだ」


どうやら聞き間違いではなかったらしい


「えーっと、佐々木よ。この質問には一体どういう哲学的意図が含まれているのか愚鈍な俺には分からんのだが……」

「意図? くつくつ、随分おかしなことを言うんだね」


この場合、おかしなことを言っているのはおまえの方だと思うんだが、まだ決めつけるには早計だ


「えーっとだ。佐々木、つまりはお前は俺がサンタにする願い事について聞きたかった、ということなのか?」

「初めからそういう質問だったはずだよ?」

「ナゾナゾやトンチとかじゃなく?」

「? すまないキョン。どうやら今、君と僕とで齟齬が発生しているみたいだ。会話が噛みあっていない」


あぁ、そうだろうよ。噛みあわないとすればそれは『お前』に対する俺の認識の差だ