【デレマス近未来】岡崎泰葉「Killing Hike」

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2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/06/18(日) 23:38:39.65 :g3Ngsuqw0

平和な世が終わり、再び世界に混沌の兆しが現れた。

快刀乱麻を断つ。

各国はそのスローガンを掲げ、

こぞって軍事力を拡大していった。

しかし兵となるはずの民衆は、

平和惚けから抜け切っていなかった。

そこで軍産複合体は、

秘密裏に闘争のための人形を開発するようになった。


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/06/18(日) 23:40:09.20 :g3Ngsuqw0

多田李衣菜は、櫻井重工の研究所から逃げ出した。

死ぬのが怖かった。

彼女は戦闘用のサイボーグで、ある時、任務中に怪我をした。

といっても、指を軽く切っただけだった。

真っ赤な雫が途切れ途切れに、流れ続けた。

人工血液内には血小板がないので、血は止まらなかった。

李衣菜は、起こるはずのない

失血死への恐怖を、長時間に渡って感じた。

その時から、どんな些細な傷さえも、

身体につけたくなくなった。

だから、研究所から脱走したのだ。

多田李衣菜には、野望がある。

櫻井重工に、復讐をするのだ。


5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/06/18(日) 23:41:10.18 :g3Ngsuqw0

李衣菜は霧の深い丘を走っていた。

肌に冷たい露がおりて、気持ちがいい。

けれどもそれを楽しんでいる余裕はない。

後ろから、ずっと足音が聞こえている。

正体は分かっている。

『死神の足音』と呼ばれる、第5世代の追跡サイボーグだ。

廉価な第3世代の李衣菜では、到底敵わない。

彼女は、立ち向かわず、振り向かず、ひたすら駆けた。


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