早坂美玲「ウチの”カッコカワイイ”宣言」

2: ◆HN95RCKor6:2017/03/10(金) 21:03:25.77 :Hi/ckYqH0

外を歩くときはいつもフードを目深にかぶっている。

そして、だれとも目が合わないようにうつむき加減に、人とぶつからないように注意深く進む。

誰かとトラブルになったり、怪訝な目で見られるのは嫌だから。

基本的にインドア派だし、部活なんかも特にやってないから、休日はあまり外を出歩くことはない。

ただ、服を見に行ったり買いに行くときは別だ。それはウチのポリシーだから。


3: ◆HN95RCKor6:2017/03/10(金) 21:04:18.67 :Hi/ckYqH0

イマドキ、通販だって大抵のものは買える。わざわざ店まで行くのはお金もかかるし、他のヤツがいるのは嫌だ。

だけど、なじみの店員さんと話すのは楽しいし、何よりジブンの居場所って気がするから。

そんな感じで今日も、いつもの店に向かって歩いていた。


4: ◆HN95RCKor6:2017/03/10(金) 21:08:33.90 :Hi/ckYqH0

たどりついて店の扉を開ける。いつもはあまり人がいない時間だけど、誰かがいて店員さんとしゃべっていた。

見たことのない女の人。たぶん高校生くらい? この店に来るようなヤツらよりはわりと年上だ。

声がよく響いていて、そんな広くもない店に反響している。自分の居場所が侵されているようで、ちょっぴり嫌な感じがした。

いったん時間をおいて出直そうか、でも他にあてがあるわけでもないし、街中にいるのは嫌だ。

そんなことを思っているとその女性が不意にこちらを向いてバッチリと目が合った。

赤みをおびてウェーブのかかった髪に青い瞳、猫のような口。思わず目を背けるとその女は何事かつぶやいてこちらに近づいてきた。


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