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エレファント速報





336 : 以下、名... - 2017/10/21 12:30:22.30 47YAtSoK0 305/829

【前編】
1.暴食の鎧の村
2.色欲の鞭の谷
3.傲慢の盾の街(前編)
☆.賢者の里の思い出

【後編】
3.傲慢の盾の街(後編)
4.憤怒の兜の城下町
5.怠惰の足枷の廃墟
☆.勇者の思い出
6.強欲の腕輪の都市
7.嫉妬の首飾りの王国
☆.魔王城

337 : 以下、名... - 2017/10/21 12:35:59.11 47YAtSoK0 306/829

少年も、冒険譚が好きだった。

平和な場所で育ち、寝る前にお母さんから読み聞かされる「勇者の物語」に惹きつけられた。

いつか自分も、勇者になって、世界を救うために冒険に出ることを夢見ていた。


勇者「ごめん……。本当に、ごめん」

勇者「一人で逃げ出して、ごめん……」

遊び人「…………」

少年は、守れなかった仲間にひたすら謝っていた。

338 : 以下、名... - 2017/10/21 12:47:32.04 47YAtSoK0 307/829

傲慢の街のカジノで遊んでいた夜。

遊び人が休憩所で寝ている間、コンテストの時の不調が残っていた勇者は抜け出して、トイレで吐いていた。

しばらくして戻ると、遊び人が兵士によって捕らわれていた。

ひときわ強い気配を放つ女性が勇者に気付き、歩み寄ってきた。

事態も飲み込めないまま――けれど危険な事態だと気づいた勇者は――遊び人とあらかじめ定めていた取り決めに従った。

勇者は遊び人を置いて逃げ出した。

そして、移動の翼によって以前訪れた「花の香りの村」にたどり着いた後、自殺を図った。


2人の取り決めは正しい機能を果たした。

まず、花の香りの村に移動したことは正解だった。傲慢の街の教会は、既に"傲慢"の部下が包囲していたからだ。

しかし、勇者が移動の翼で花の香りの街にたどり着くまで、遊び人は"傲慢"から脳内に微弱の電流を流される拷問を受けていた。

幾程かの時間が経った頃。

身体にしびれが残る中、遊び人は僅かな隙きをつき、毒針を自身の身体に刺した。

2人が死亡したことによって、花の香りの村の教会で勇者は蘇生した。

勇者が神父に所持金のほとんどを渡し、遊び人を復活させた時だった。

遊び人「……ぎやぁあああああ!!!!!!!」

蘇った瞬間から遊び人は激しく暴れだした。

勇者が何を語りかけても、苦しそうにもがいていた。

時間が経って落ち着いたかと思うと、しくしくと泣き出してしまった。

遊び人は、里にいた頃の記憶に悩まされているようだった。

勇者は、女々しく見守ることしかできなかった。


戦闘能力が著しく低い。

それだけのことで、失ってしまうことは、あまりにも多かった。