※『とある神父と禁書目録』シリーズ

【関連】
最初から:

1つ前:


697 : >>1 ◆weh0ormOQI - 2011/12/04 20:05:16.13 alZg/OVZ0 1905/2388



ステイルは混乱を収めるべく瞑目し、必死で頭の中身を整理していた。

一世紀以上も遡った時の果てですでに胎動していた『プラン』。
“彼"の娘、リリス。
一人目の『魔女』。
リリスは原典の毒に絶えること叶わず、死んだ。
そして『図書館』は受け継がれた。

瞼を開く。
ステイルの差し向かいには遠い目で、格子窓の外側の闇を見るともなしに眺めている女。

ローラ=スチュアート――――いや、ローラ=ザザ。
彼の娘にしてリリスの妹。
そして、二人目の『魔女』。
より正確には、魔女だった女。


「一つずつ、疑問を潰させてもらいましょうか。リリスが原典の毒に侵された、とは?
彼女の父親が原典の危険性を理解していなかった、などという阿呆なオチはまさか
つかないでしょうね」

「無論、あり得ない話ね。彼は当時はおろか、人類史上でも随一の大魔術師なのだから」


ならば何かしらの対策をリリスの側になり、原典の側になり、施していたということだろうか。
そして、それが思いがけず不発に終わったからこそ――――


「いいえ。彼は、リリスになんの策も打たぬままに、数冊の原典を渡したらしいわ」

「な…………?」