※『とある神父と禁書目録』シリーズ

【関連】
最初から:

1つ前:


417 : >>1 ◆weh0ormOQI - 2011/11/18 23:20:06.06 A9imqgUj0 1691/2388




――――これは、ヒーローになりきれない男と、ヒロインになりそこねた女の物語。

418 : >>1 ◆weh0ormOQI - 2011/11/18 23:21:01.49 A9imqgUj0 1692/2388


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たとえ君はすべてを忘れてしまうとしても


「いやだ、いやだよすている」


僕はなにひとつ忘れずに


「おねがい、いっしょうのおねがいだから」


君のために生きて死ぬ――――か


「しなないでぇ、すているっ!!」


まったく本当に、最初から最後まで


「い、やっ、いやあああぁぁぁぁあああああぁぁあああああああああ!!!!!!」


僕らの物語は、くだらないことだらけだったな――――

419 : >>1 ◆weh0ormOQI - 2011/11/18 23:21:39.99 A9imqgUj0 1693/2388




Last Chapter


と あ る 神 父 の


■ ■ ■ ■

420 : >>1 ◆weh0ormOQI - 2011/11/18 23:22:35.29 A9imqgUj0 1694/2388



――Passage1――


「…………ん?」


半日ぶりの大地を両の脚で踏みしめたステイルが最初に感じたのは、珍妙な違和感であった。


「どうかしたの、ステイル?」

「ここは…………ガトウィックじゃない」

「え、そうなの? 私はロンドンに降りるとき、いつもヒースローだから……」


ヒースロー空港とは二人がロンドンを発つ際にも利用したイギリス最大の、そして
国際線利用者数世界一の大空港である。
しかしながらチャーター便の離着陸を行えないという数少ないデメリットがあるため、
今回ステイルたちは国内第二のエアポートであるガトウィック空港に降り立った
――――はずであった。


「違う…………ここはヒースロー空港でもない」


ステイルは職業柄、国内外を行き来した経験も豊富である。
そして彼が仕事を終えてイギリスに帰還する際は、必ずと言っていいほどどちらかの空港を利用する。
完全記憶能力者でなくとも、この滑走路に見覚えがない点だけは疑いようもなかった。

機内のCAに向かって叫ぶ。


「君!! この機はガトウィックに着陸するはずじゃなかったのか?」

「え? 失礼ですがお客様、何をおっしゃって……?」

「……君に言っても仕方がない。飛行計画書(フライトプラン)を見せてくれないかな」

「しょ、少々お待ち下さい」