2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/01/08(月) 23:44:18.87 :AXzlbdiOO

窓から差し込む朝日に後頭部を焼かれて僕は目を覚ました。デクスに突っ伏していたためだろう、唾液が鼻腔に入り込んで嫌な臭いがする。
腕時計を横目で覗くと、今は朝6時を少し過ぎた辺り。
まだもう少し寝ていられる。早朝にスケジュールが入っているアイドルはいなかった。開催までひと月を切ったニューイヤーライブに向けての調整のためだ。低迷していたアイドル部門の事業がやっと軌道に乗って、彼女たちに無理をさせずに済むだけの余裕が生まれた。これは僕らプロデューサーが今年してきた仕事の最大の成果と言って良い。それと引き換えに、自分を含めたスタッフの負担は随分と増加したけれど。


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/01/09(火) 00:32:41.57 :JvPZZ+fOO

昨晩も衣装のデザイン案を書類にまとめるために徹夜をしなくてはならなかった。作業にひと段落がついた頃には午前4時。仮眠室に向かうことさえ億劫で、そのまま寝てしまったことを覚えている。

「お目覚めかな?」
聞き覚えのある声が頭上からした。頭を上げて視線を前方へと向ける。白衣を着た少女が両手にマグカップを持ち立っていた。一ノ瀬志希。僕が担当しているアイドルの1人だ。

彼女を形容するには、何を置いても先ず天才と呼ぶほかない。恵まれたプロポーション、聞いた者を惹きつけて止まない美声と歌唱力。アイドルとしての才も多分にある。