1: :2013/09/25(水) 13:09:36.18 ID:yFOnK56a0

元ネタは『けいおん!』とアメコミ『ウォッチメン』です。

以前、スレ立てさせて頂いたのですが、続きが書けずにスレを
落としてしまいました。申し訳ありません。
今回は、既に完成させていますので、完結まで一気に投下させて
頂きます。

クロス、未来設定、死ねた、鬱、グロ、キャラ崩壊がありますので、
平気な方のみお読み下さい。
序章+全七章の構成となっております。
また、時間の流れは原作の2007年4月入学、2010年3月卒業や、
各キャラクターの誕生日等を参考にしております。

それでは、どうぞ。


SSWiki :

2: :2013/09/25(水) 13:13:29.31 ID:yFOnK56a0

I hear always the admonishment of my friends.
私は我が友の忠告を常に聞く

"Bolt her in, and constrain her!"
「彼女に閂を掛け、拘束せよ!」

But who will watch the watchmen?
しかし、誰が見張りを見張るのか?

The wife arranges accordingly, and begins with them.
妻は手筈を整えて、彼らと事を始める


2022年10月11日、深夜。
唯は酔っていた。
自身の酒の強さを過信していた訳ではないのだが、それでも二十代の頃のような飲み方は、
今の身体には荷が重すぎた。
マンションのエントランスでは都合四回転びかけ、エレベーターに入っても“15"のボタンを
押すのに難儀し、そして今、鍵がなかなか鍵穴に入らない。
耳障りな金属音が続いた後、ようやく玄関のドアが開いた。

唯「ただいまぁ」

低く呟いても返事は返って来ない。
十二畳のワンルームで借主を待つ者は真っ暗闇だけだった。

唯「あぁあぁ、かぁみさぁまおねぇがいぃ、いちどだぁけぇのみらくぅるぅたいむ、くぅだぁさいぃ」

音程も抑揚も無い低い歌声を口から漏らしながら、唯は靴を乱暴に脱ぎ捨て、壁にもたれ掛かり
ながら灯りのスイッチを探る。
たっぷり時間を掛けて壁がまさぐられた後、蛍光灯の光が映し出した光景は――

唯「な、何これ……?」

――足の踏み場も無い程に荒らされた室内。
タンスや物入れの引き出しはすべて引き出されて中身と共に床に転がり、ベッドからは掛け布団も
敷きマットも引っぺがされている。クローゼットは開け放たれ、然程洒落てもいない服が
やはり床に散乱していた。

唯「ひどい…… まさか……」

室内の惨状が唯の脳内に蹴りを入れるも、鈍った頭は容易に行動を指示してくれない。
それでも何とか携帯電話を取り出し、震える指でボタンを押し始める。
その時、唯の背後で、黒い影がガタリと音を立てた。

唯「誰!?」

ドアの陰から表れたのは全身黒ずくめの人間。顔も帽子と布のようなもので覆われており、
正体がわからない。
侵入者は素早く唯に近づくと、彼女の頬をしたたかに殴りつけた。

唯「ぎゃっ!」

凄まじい力だった。
部屋の中央にいた筈の唯が、大きく吹き飛ばされ、窓ガラスを破ってバルコニーに転がり
出てしまった程だ。

唯「う…… うぅ……」

顔面の痛みと脳の揺れが、酒の酔いと相まって、唯の意識を遮断させようとしていた。
だが、侵入者はそんな事は我関せずと、彼女の胸倉を掴んで、横たわる身体を強引に立ち上がらせる。
そして、立ち上がるだけでは終わらず、そのまま唯の身体は高々と持ち上げられた。
侵入者は唯を担ぎながら、ゆっくりとバルコニーの手すりの方へ近づいていく。
意図は明白だ。

唯「やめて…… お願い……」

綺麗な街の灯りが見える。
瞬間、世界は反転し、今度は星の明かりが唯の眼に映った。
後はただ急速に星空が遠くなっていく。

鈍い音。一瞬遅れて響き渡る、有象無象の悲鳴。