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SSなSPECIAL

28 : 以下、名... - 2011/08/14(日) 07:18:27.58 shp1AWvn0 1/78

受験戦争から解放され、早めの春休みが幕を開けた二月の下旬。
緩みきった気分を締め直そうと部屋の模様替えをしていた折に、それは見つかった。

「うわっ、懐かしいなオイ」

タンスの奥の方で眠っていたそれ――派手な柄の玩具箱――を引きずり出す。
ガキの頃は、これに玩具やカードを詰め込んで持ち歩いたもんだ。
とっくの昔に処分されたとばかり思っていたが、運良くこいつだけ、お袋の目から逃れたらしい。

元スレ
京介「桐乃…お前は昔は素直でいい子だったのよな…」

31 : 以下、名... - 2011/08/14(日) 07:31:59.84 shp1AWvn0 2/78

さてと、作業は一時中断して、追憶に耽るとしますかね。
ついつい脇道に逸れちまうのは、模様替えのお約束だよな……と箱の留め具に手をかけたそのとき、

「朝からゴソゴソ何してんの?」

桐乃がひょこっと顔を出した。
起き抜けなのか、長い髪はくしゃくしゃで、眠そうに目を擦っている。

「わり、起こしちまったか?」
「ううん、ちょうど目が覚めたトコ……」

桐乃は覚束ない足取りで部屋を横断し、ぽすっと俺のベッドに腰掛けた。
そしてグルリと辺りを見渡し、

「ふぅん……部屋の片付けなんかしてたんだ」

微かに不機嫌オーラを漂わせて、そう言った。
さっきの言葉は嘘で、本当は物音がうるさくて目を覚ましたのかもしれねえな。