【第二次世界大戦】天国の朝


1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 00:01:29.08 ID:mnFw8zkLO

ノルマンディー上陸作戦ネタです。
ネタで書いたものの供養です。


2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 00:02:14.76 ID:mnFw8zkLO

1944年6月6日。時刻は午前6時を回った。霧の濃い朝だった。

朝食はすでに簡単な物で済ませた。気分も悪くない。
波に揺れる上陸舟艇の乗り心地は最悪だ。周りの部下たちが次々に吐く中、珍しく酔うことはなかった僕はついていると言って良いだろう。



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 00:03:44.42 ID:mnFw8zkLO

昨日、僕らが生活する基地の食堂で盛大な宴が開かれた。
いつもは鬼の様な司令の顔も、心なしか和やかだった。僕ら兵士はいつもの質素な物とは格の違う贅沢な食事と上等な酒に歓喜した。

しかし、皆心の中では分かっていた。これが死地へと足を踏み出す合図であるということを。



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 00:04:27.57 ID:mnFw8zkLO

宴が終わると、僕は友人である別の隊の長の宿舎で酒を飲み交わしながら、談笑を楽しんだ。
家族の話、部下の話、そして待ち構えているであろう作戦の話。
色々な話をしたが、生きて帰って来れたら、なんて話はお互い絶対にしなかった。



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 00:05:41.97 ID:mnFw8zkLO

翌日、部下たちは一人も欠けることなく戻って来てくれた。
こういったタイミングでは中々に脱走する者が多い。そんな中、自分の隊から一人も脱走者が出なかったことはとても嬉しく、僕は心の中で皆に感謝した。
僕は良い部下を持った。しみじみとそう思った。



6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 00:06:47.91 ID:mnFw8zkLO

その喜びも冷めない内に言い渡された作戦の内容は、連合軍の総力をあげたドイツ占領下であるノルマンディー地方への大規模上陸作戦のうちの一つ、自治区サントノリーヌ=デ=ペルテとヴィエルヴィル=シュル=メールの間の5.6kmの海岸、コード名・オマハビーチへの上陸だった。
僕や友人の部隊は、航空機による爆撃と艦砲射撃の後に上陸舟艇を用いてオマハビーチへ上陸、敵砲台陣地の制圧を行うこととなる。敵の歩兵師団は大したことはないと伝えられた。
もちろんそれで油断はしない。だが、その言葉は初の部隊長としての任務に緊張していた僕の心を多少楽にしてくれた。



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