2:名無しさん@おーぷん:2018/03/06(火)23:41:15 :K4c

ある寒い日の事です。

その日は一日オフだった比奈がまどろみから覚めると相変わらず辺りは真っ暗で、窓の外に浮かぶのはまんまるな月でした。

比奈はぼーっとする頭で枕元に置いてあったスマホを手繰り寄せて時間を確認します。

そこに表示されている時間が、日付が変わって久しい事を教えてくれました。

もぞもぞと比奈が布団から這い出すと、眠りに落ちるまでは着ていたはずのジャージが床に落ちました。

「うぅー......。寒いっス......」

布団から出て分かったことですが、比奈は寝ている間にジャージを脱いでしまったようです。今は少しくたびれたベージュ色の下着しか身に着けていません。

すぐにジャージを着てしまえば良かったのでしょう。ですが比奈のお腹の辺りからグーと大きな音が響きました。

「お腹空いたっス......」


3:名無しさん@おーぷん:2018/03/06(火)23:41:40 :K4c

比奈は下着姿のまま冷蔵庫を確認しますが、そこにあるのは栄養ドリンクの山ばかり。

「あちゃー......。こりゃコンビニっスかねぇ」

比奈の家にはおよそ食べ物と呼べるようなものはありません。空腹を満たすには外に食べ物を探しに行く他ありません。

「......どうせすぐソコだし、上にコート羽織れば大丈夫っスよね」

空腹が限界に近かった比奈は布団の側に落ちているジャージを拾いに行くよりも、一刻も早く空腹を満たす事を優先したのです。

入り口にかけてあったコートを下着の上に羽織ってコンビニへと向かいました。

「いらっしゃーせー」

比奈がコンビニに辿り着くとやる気のなさそうなバイトの声が出迎えてくれました。

(まぁこんな時間にお客なんて来て欲しくないもんっスよね)

比奈はバイトの青年に同情しながらも自分の空白を満たすためにカップラーメンの棚へと向かいます。そこには多種多様、選り取り見取りのカップラーメン達。どれにしようか目移りしてしまいます。

「うぅー、カロリーとか考えるとカップラーメンはご法度っスよねぇ......」

今は下着の上にコートの比奈ですが、これでも一応はアイドルです。スタイルとかも気にしなくてはなりません。そうなると必然的に気になってくるのはカロリーです。