1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/31(月) 23:33:11.91 ID:vnIqNM2h0


「...い~加減にするじゃんよ、一方通行!」

そう言って、ばん、と威嚇するように黄泉川がテーブルを手のひらで叩く。
その指先の前には、色とりどりのガラス玉。見た目は俗に言う、ビー玉だ。
それが黄泉川が叩いた衝撃でころころと緩やかに転がり、光を受けて煌く。

「っせェなァ、ババア...情操教育に昔の玩具がいいっつったの、オマエらだろォが」

「そうね。確かに愛穂、そう言ってたわねぇ」

「...桔梗、」

「まぁでも、言わんとする事は分かるわ。...これ流石に、物凄く綺麗だもの」


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/31(月) 23:34:03.35 ID:vnIqNM2h0


ダイニングテーブルの前に、ふて腐れた態度で座る一方通行の横から、芳川が手を伸ばす。
そして指先でそっとビー玉を一つ摘むと、電灯の光に翳すようにして掲げた。

「さすが、一個一万円のビー玉だわ...」

「...ふざけた値段すぎるじゃんよ...」

感心したように呟く芳川の言葉に、黄泉川の溜息が重なる。
大人二人に囲まれながら、一方通行は面倒くさそうに舌打ちをした。


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/31(月) 23:35:39.38 ID:vnIqNM2h0




(...なァァンで、この俺がこンな目に合わなきゃなンねェンですかァ?...クソったれ!)


あれから再開された説教は、結局のところいつも通りの結論に落ち着いた。
いわく、『その金銭感覚を直せ!』。

一方通行にすれば余っている金なのだから、使わなければ意味がない。
しかし欲しい物など知れているし、大きい金額をド派手に気持ちよく使いたくても、それこそあの保護者どもがうるさい。
だから仕方なく、打ち止めの欲しがっていたレゴブロックを特注製で作ってみたり、
似合いそうな服を生地から選びオーダーメイドしてみたり、
三人が雑誌を見てキャーキャー言っていた菓子を手に入れる為にその店のパティシエを一日借り切ったり、
たまに野郎同士で集まった時に豪勢な鍋や焼肉をやったりと、慎ましやかに暮らしているというのに。

(あー面倒くっせ...でもここで一度でも言う事聞いておけば、後々もォ言われねェで済みそォだしな...)