とある神父と禁書目録【完】


※『とある神父と禁書目録』シリーズ

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1つ前:


233 : >>1 ◆weh0ormOQI - 2012/01/04 21:58:58.44 2lgld0UX0 2297/2388



今にして思えば、ゼロからのスタート、どころの話ではなかった。


「そうかい、じゃあ............一刻も早く、僕の目の前から消えてくれないか」

「......え?」


少女と少年のリスタートは、マイナスからの再出発だった。


「記憶力はいいのに、耳は遠くていらっしゃるのかな?」

「君の面を見てると苛立ってしょうがないと言っているんだよ、僕は」

「君とこうして同じ空気を吸う一分一秒が、僕にとっては耐えがたい苦痛だ」

「思い出してもみろ。今までは、仕事だったから仕方なく顔を合わせてただけさ」

「逆に言えば、だ。最大主教本人による詔勅レベルのオーダーでも下されない限り、
僕は君と関わり合いになどなりたくない、ってことだよ」

「理解できたかい? ならばさっさと飼い主の元に帰ることだね――――首輪付き」


その瞬間。
少女にとっての少年は、路傍の石ではなくなった。


「......たった今、理解できたことがあるんだよ」

234 : >>1 ◆weh0ormOQI - 2012/01/04 22:00:15.96 2lgld0UX0 2298/2388



世界の大多数は錯誤していることだが、好意の裏返しは無関心などではない。


「ステイル=マグヌス。私、あなたのことが、世界で、一番」


少し考えればわかることだ。
好きの反対は。


「大っ嫌い」


嫌い、に決まりきっているではないか。


「......奇遇だね、『禁書目録』」


だからこの感情はきっと、どうしようもなく“マイナス”なのだ。


「僕も、全く同じ気持ちだよ」

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