インデックス「――――あなたのために、生きて死ぬ」【2】


※『とある神父と禁書目録』シリーズ

【関連】
最初から:

1つ前:


237 : 神の右席編3 - 2011/07/17 17:40:29.30 DblQWgBF0 902/2388



第六学区。


浜面理后に向けて獲物を振るいながら、『前方のヴェント』は現状に違和感を感じていた。


(............この女が此処に来たのは、偶然か?)


学園都市への襲撃が事前に漏れている可能性は否定できない、と彼女のリーダーは語った。

事実であるなら、目の前の『能力剥奪』は自分を阻止するために現れた事になる。

しかし、この女の能力では魔術師相手には意味が薄いことは事前に調べが付いていた。

能力者の位置特定を行い、あまつさえ力場の『剥奪』さえ可能なこの超能力者は、

確かに対能力者なら矛として、盾として、目として桁外れの汎用性を誇るだろう。


「......ッ!」


理后は無様に逃げ回るのみで、なかなかどうして敵に対する悪意を見せない。

その事実を不気味に感じた『前方のヴェント』は、

スマートではないが手っ取り早く目の前の女を始末する策をとる。

一瞬でも、僅かでも。『ソレ』を感じてしまえば終わりだ。

238 : 神の右席編3 - 2011/07/17 17:41:48.17 DblQWgBF0 903/2388




「アンタの息子......浜面裏篤だっけ? 第十三学区の幼稚園に通ってるよね」


敵手の目的を察知した理后が慌てて耳を塞ぐ。

その挙動を見た『前方のヴェント』は自らの術式が分析されている事を確信するが。


もう遅い。


「今頃私の部下が向かってるところだ。もうグチャグチャだろうね」

「............っ!」


ごくごく微小なモノであろうと、『天罰』には戦闘能力を奪うには十分にすぎる効果がある。

『前方』の口の動きからその内容を察知、そして想像してしまったのだろう。

理后の鋭くなった眼差しが刹那、『敵意』に染まる。


――次の瞬間、ゆっくりとその身体がアスファルトに吸いこまれていった。

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