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【ハルヒ】涼宮ハルヒの暖冬【SS】

2 : K03 ◆BE/7vZkX1k - 2017/11/22 14:25:31.62 5htXq08X0 2/14

涼宮ハルヒの暖冬





今年も残り数週間で終わりを告げる、年末のことだ。

相も変わらずSOS団部室で好き放題やっている俺達だったが、今日は俺に危機的状況が訪れている。

「観念しなさい、キョン。洗いざらいぶちまけてもわうわ」

ハルヒは鼻先が触れ合いそうなくらいに顔を近付けてくると、腰に手を当てにんまりと笑った。

俺は両手を掲げ、目の前の神様モドキに顔が近いという抗議の視線と共に何も言うことはないと反論したものの、『面白そうなこと』を目の前にしたハルヒを止められる者はもはやこの部室に誰もいないことは分かりきっていた。

先程まで俺と将棋を指していた自称・超能力者でSOS団副団長である古泉一樹は、いつものうすらにやけた笑みを変えることなく、俺とハルヒの動向を静かに見守っている。

おい、俺が6枚落ちという破格のハンディキャップで対局してやったんだから少しはフォローしろよ。

そのまま視線を窓側に移すと、SOS団の陰の立役者である宇宙人製アンドロイド、長門有希がこれまたいつも通り分厚いハードカバーに視線を落とし、我関せずを貫いている。

むしろ長門が興味深げにこちらの様子を伺っていたら、それはそれで心穏やかではない状況だが。

そしてSOS団きっての未来人マスコットアイドル、朝比奈みくる大天使様は、いつも以上に愛らしいお顔を微笑みに染めて俺達のやり取りを静観している。

朝比奈さん、その子供同士の喧嘩を見守る親のような視線で俺を見るのやめてくれませんか。

「それで、どうなのよ」

ハルヒの追及は止むわけがなく、俺はどうにかこの場を切り抜けられないか試行錯誤しつつ、

「そんなに睨むな。穴があく」

悪あがきを見せる俺に痺れを切らしかけている団長様は、俺のネクタイを力強く引っ張ると、

「言わないと殺すわよ」

死刑執行を言い渡された受刑者の気持ちが少し分かるぜ。

俺はネクタイをぐいぐい引っ張るハルヒを尻目に、窓の外に広がる澄んだ青空へと目線を向けた。

なぜ、俺がハルヒに詰め寄られることとなったのか。

事の発端は、古泉との会話だ――。