【モバマス】 楓「日高屋には人生がある」


2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/11/15(水) 04:42:27.13 :2PJCv+pLO

楓「プロデューサー......。お願いがあります」



P(そう言って、彼女は逢い引きに俺を誘った)

P(逢い引き......。いや、これは語弊がある)

P(俺は彼女のことを何も知らない......。いや、『何も知らない』といえばこれも語弊がある)

P(俺は『高垣楓』という名の偶像を創り出し、彼女という人間にそれを背負わせている)

P(――などと言うとさも哲学的・背徳的に聞こえるが、ようするに俺と彼女はプロデューサーとアイドルという関係なだけだ。それ以上でもそれ以下でもない)

P(だから、逢い引きという言葉は間違いだ。はっきりと言っておこう)

P(それなのになぜ逢い引きなどと表現したのかについては、これはもう『そういう雰囲気だったから』と言うしかない)

P(高垣楓。彼女はどこか遠くにいる)

P(遠く......。現実に存在していることは確かだ。しかし、その双眸はここではないどこかへと注がれている)



P(彼女は一体、何を見ているのだろうか)


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/11/15(水) 04:45:49.24 :2PJCv+pLO

P(ミステリアスな雰囲気に惹かれ、また、そんな彼女にアイドルという可能性を見出し、そうしてスカウトしたのが俺)

P(そんな不思議な彼女が、俺を街へ誘い出した)

P(まさに逢い引きという言葉がしっくりと当てはまる。そんな雰囲気だった)

P(重ね重ね言っておくと、俺と彼女は恋愛関係にはない。ただ、そんな雰囲気だったのだ。そう言うしかない)

P(都内某所。20時を過ぎたところ)

P(アイドルである彼女は、今日はオフであった。対する俺は仕事を抱え、ようやく一日分のそれを片付けたところだ)

P(彼女以外にも何人か担当を抱えていることもあり、日々のスケジュールの把握とか売り出しという名の営業とか、様々な業務が俺にのしかかっている)

P(スケジュール管理などは完全にマネージャーの領分なのだが、まだまだ駆け出しである事務所ではそういった人間の数も少なく、なかなか手が回らない)

P(まあ、今の自分を願ったのも自分自身には変わりない。だから俺のつまらない身の上話などどうでもいい)



P(――問題は彼女である)


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