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エレファント速報

1: ◆uSEt4QqJNo:2017/10/14(土) 22:45:25 :70pQeffs

扉を開けて外へ出ると陽の光が目に刺さり、目を細めた。

夏の焦げるような陽射しではないがまだ晴れている日は動けば暑い。
だが吹く風の冷たさを感じ、少しずつ気温は下がってきてはいるようだと彼は思った。

兵団の服を着込んだ彼は職務へ就くべく歩を進めた。


2: ◆uSEt4QqJNo:2017/10/14(土) 22:48:56 :70pQeffs

「おはようございます」


兵団の中でも上に位置する立場の彼は告げられる部下からの挨拶を返しながら執務室へ向かう。
部屋へ入ればいつもどおりの書類の山、見慣れた日常風景だった。

換気のために窓を開けてから席に着くと慣れた様子で山になったそれらを片付けていく。

不意に書類が巻き上がり床へ相当量が落ちた。
軽く舌打ちをして開け放っていた窓を閉めようと立ち上がる。


3: ◆uSEt4QqJNo:2017/10/14(土) 22:52:41 :70pQeffs

その拍子に机にあった机上の暦表が倒れた。
仕方なくそれを拾って元に戻す。月は10月。

ああ、そういえば誕生日だったな。

暦表に手を掛けたままの彼の頭にそんなことがよぎった。
はっとして頭を軽く振り、目頭を指で押さえる。

そうして振り払おうとしたが記憶が昔を辿ることを止めることができなかった。


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4: ◆uSEt4QqJNo:2017/10/14(土) 22:57:06 :70pQeffs

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「だから! そう思い込ませたい意図があるんじゃないか?」


珍しく大声を上げてエルヴィンは同じ訓練兵へ熱弁を振るっていた。

珍しい、とは言うがこういった話になると彼は大概こうなってしまう。
普段はどちらかと言えば落ちついた雰囲気なのだが巨人や壁外の事となると毎回のように同じ説を唱え始める。


“壁外に人類がいないと何故言える?”