藤原肇「重ねる手、重なる想い」

2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/04/20(木) 09:45:02.47 :3NCWHtLa0

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重い沈黙が続く。

相手は静かに目を閉じ、こちらが切り出してくるのを待っている。

もちろんそうするつもりだし、そうするべきなのだけど。

いざ口を開こうとすると、緊張のあまり喉が渇き、掠れた音が口から溢れるだけ。

そしてまた、沈黙が訪れる。

隣に座る『彼女』が、心配そうな目でこちらを見ているが、それに応える余裕すら、今の自分にはなかった。


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/04/20(木) 09:45:39.78 :3NCWHtLa0

ありきたりなセリフだった。

漫画や小説、そして撮影の仕事についていった時ですら聞いたことのある、使い古された言葉。

それが、いざ自分が口にしようとすると、こんなに重いものだったとは。



しかし、言わなければならないし、言うべきセリフだった。

堪り兼ねて口を開きそうになった隣に座る『彼女』を制して、何とか笑ってみせる。

......うまく、笑えているだろうか。



(......ここで自分で言わなきゃ、さすがにカッコつかないよな)



出されていたお茶をぐいっと飲み干して、ひとつ深呼吸をする。

姿勢を正し、もう一度向き直る。


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