佐久間まゆ「まゆを置いていこうとするプロデューサーさんへ」【R18】


1: ◆agif0ROmyg 2016/12/05(月) 21:58:32.99 ID:WGyB4Mc20
アイドルマスターシンデレラガールズの、佐久間まゆのSSです。R18。


明日、まゆのプロデューサーさんは結婚します。

まゆたちのいるプロダクション、その会長一族の娘さんのところへ婿入りをするのです。

うちは、別に財閥とか旧華族とかではありませんが、それでもかなり大きな企業です。

完全な同族経営というわけでもありませんが、上層部には創業者の系列に連なる者たちが多く所属しています。

ですから、一社員でありながら経営者一族の女性の一人に見初められて、婿として一族入りを果たすプロデューサーさんは、きっとこの上なく幸運な人なのでしょう。

姻族としてですが、会長の家族の一員になるわけですから。

普通に働いていたらとても届かないような高みへ、一足飛びに登れるわけですから。

まゆを捨てて、その女性と一緒になろうと思っても、不思議はありませんね。

まゆは、プロデューサーさんの手腕もあってアイドルとしてはなかなかの人気を保てていますが、それでもプロダクション全体から見れば使われる側の人間ですからね。

そのくらいのことは、まゆだって理解できています。

ですから、半年くらい前。

そのとき既にプロデューサーさんと付き合っていた私は、急に結婚の話を切り出されてもそれほど取り乱すこともありませんでした。

いろいろあって、結婚することになった。

これで俺は、今までとは考えられないくらい高い地位につける。

直接まゆを担当することはなくなるかもしれないが、でもまゆのためならどんな便宜でも図ってやれるようになる。

だから、もう終わりにしよう。

もともとアイドルとプロデューサーでこんなの、間違ってたんだ。

まゆの思いの深さはプロデューサーさんも少しは分かっていてくれたようで、そう切り出した時の表情は緊張でこわばっていました。

でも、プロデューサーさんの身辺で何が起こっているか、まゆはプロデューサーさん以上によく分かっていますからね。

その時そういわれるのも、まあ予想のうちでした。

だからまゆは、強いて笑顔を作って、頑張って返答しました。

そうですか、プロデューサーさんが幸せになれるなら、まゆも幸せです。

わかりました。プロデューサーさんを浮気者にするわけにはいきませんしね。

でも、今すぐ結婚ってわけでもないですよね?

なら、式の前までは今迄通り、まゆのことを恋人扱いしてください。

いきなり、今日限り他人同士だ、なんて無理ですもの。

逆玉に乗って幸せになるプロデューサーさんの都合に合わせてあげるんですから、これくらいはいいでしょう?

あえてトゲのある言葉遣いをして罪悪感を刺激してみた甲斐があったのか、無事に受け入れてもらえました。

そうして今まで、まゆたちは決して忘れられない思い出を心と体に刻み込んできました。

でも、それも一休み。

明日には結婚式があり、今夜にはプロデューサーさんはまゆのもとを離れて、嫁一家の方へ行ってしまいます。

だから、今日この瞬間。

まだ日も高いですが、事務所の無人の部屋に隠れて愛を交わしあうのです。

廊下の端の休憩室に忍び込んで、電気もつけずに抱き合いながら、ゆっくりと体をこすり合わせます。

こうやって体を重ねるのは今日が最後、という事になっているのですから、ゆっくりしたいところですね。

もっと乱暴にされるのかな、とも思っていましたが、プロデューサーさんは抑え目。

まあ、万が一まゆの首に指の跡が残って、会長一族の誰かに見咎められたらいけませんしね。

これから一族入りするんですから、今までみたいな無法は忘れようとしているんでしょう。

......本当に、勝手な人。
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