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A Rabbit's Life (オリジナル百合)

2 : ◆/BueNLs5lw - 2015/09/22 14:41:46.14 7xDrI19W0 2/388

敵はいつも誰かが連れてきてくれた。
みな、真っすぐに私の元へ向かうので、とてもやりやすかった。
敵はいつも同じぐらいの年代の子どもだった。
彼らは言葉を喋れなくされて、戦闘中はずっと唸っている。
ドナーになれなかった者の末路だ。
そいつらを始末するのが、私たちの仕事だった。

親はいたが、小さい街であった小さい暴力団同士の抗争で亡くなった。同年代の子どもと遊んだ記憶はなかった。
だから、この施設に預けられた当初は大人たちが情けをかけて遊び相手を連れてきてくれたのだと思った。
だけど、残念ながらそうではなかった。
大人が連れてきた子どもは、泥人形のようにもろく潰れやすかった。
少しじゃれあっただけで、彼らはすぐに赤い飛沫をまき散らし果てた。
それを見て、周りの大人たちは喜んでいた。

何度も抵抗し、逃げたが、なぜか気が付くとこの場所に戻って仕事をしていた。
抜け出せないと悟ってからは、行動を起こさなくなった。
けれど、時折楽しそうな笑い声が耳をかすめた。
幻聴だと分かっていたけれど。
分かってからは、あまりそういうものに執着しなくなった。
ただ、憧れは胸の中で燻っていた。

体に衝撃。
土と木の匂い。

「起きろ」

みぞおちに蹴りを入れられた。

「ごほッ」

体を丸めてせき込む。痛みに跳ね起きる。
もう一発、今度は頬にブーツの先が当たった。
数メートル程転がって、膝で立ち上がった。
顔に泥がついていた。

「ほら、ナイフくらいやるよ」

男がナイフを放り投げた。

3 : ◆/BueNLs5lw - 2015/09/22 15:04:34.22 7xDrI19W0 3/388

「お前の肉が一番美味いだろうから、それで各部位をそぎ落とすってのもありだな」

くつくつと喉奥で笑う。
他の男達が、散開し始める。
ヘリはまだ上空にいる。
風が吹いている。

「……」

体が動くのを確認する。
耳をつんざくブザー音が唐突に鳴った。
10時の方向から草を踏み潰す音がした。

「来やがったな……ケイトスだ」

私はナイフを拾い上げて、構えた。
足取りの覚束ない少女――ケイトスがゆっくりと立ち止まった。
写真より、気だるげだ。
魂が抜けたような顔。
殺意は感じられない。
むしろ、こちらのむき出しの敵意に怯えていた。
怖いのだろうか。

「説得の通じる相手じゃない。マイケル」

「はい」

「奴がどこまで起きているか分からん。調べてこい」

「はい……」

顔の横に自動小銃を構え、マイケルは生唾を飲み込んだ。
あまり体格は近接戦闘向きではない。
どちらかというと、情報処理能力に長けているので、後方支援に適していた。
彼も自分と同じように完全に仕事を受け入れているわけではなかった。
日が経って間もなかったのだ。一緒に逃げよう、と食堂で彼が言っていたのを思い出す。
私は彼が一緒にいても足手まといになると思い返事はしなかった。

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