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男「しっぽエルフに復讐をしようと思った」

2以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/02/21(火) 23:26:56.04 :34r8h3p00


―――闇市場


裏商人「もっと近くで見ていくか?」

男「……ああ、いや」

しっぽエルフ「……」

男(これは……コボルトとエルフの混血)

男(コボルトの)

男(俺の父を殺したコボルトの、子供の雌)

男(丸い爪、平たい顔、横に尖った耳と、エルフの血がそこそこ濃いようだが……そうなると、好都合だ)

男(コボルトは力が強い。エルフは力が弱い。力が弱いものは抵抗も弱い。そして雌なら尚更)

男(俺が今日ここに来た目的を叶えるには、うってつけだと、思う)

しっぽエルフ「……」

男(首を鎖に繋がれ、両足を枷で縛められ、独房の隅で縮こまったまま、こちらを見ようともしない)

男(早く立ち去ってくれと言わんばかりだ)

男(まあ、こんな暗く臭く汚い、獣だらけの場所、頼まれても長居はしたくないが)

男「……」

しっぽエルフ「……」

男(……これでエルフらしく美しい金髪だったなら、囚われの姫とも見えようものだが)

男(コボルトの血が混じると髪色も濁って茶髪になるらしい)

しっぽエルフ「……」

男「……」

男(布きれのような服一枚に裸足……寒そうだ)

3以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/02/21(火) 23:32:33.00 :34r8h3p00


裏商人「それにするかね」

男「……」

男(先から放っといてくれない)

男(それもそうか。裏商売なのだから)

しっぽエルフ「……」

男(ついにこうして目の前にすることとなった……これが俺の敵だ)

男(父の敵。憎いコボルト)

男(殺したいほど憎んだ)

しっぽエルフ「……」

男(……殺す?)

男「……」

しっぽエルフ「……」

男「……」

しっぽエルフ「……」

男「……」

男「……これを」

裏商人「決まったかい」

男「これをくれ」

しっぽエルフ「……」


男(そのとき、ずっと体を小さくして俯いていたこの生き物が、わずかに顔を上げた)

男(前髪の間からちらと覗いたのは、宝石のようと称される蒼や翠のエルフの瞳……ではない、くすんだ薄茶の瞳だった)

4以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/02/21(火) 23:37:27.93 :34r8h3p00


―――家に続く道


男「……」

しっぽエルフ「……」

男「……」

しっぽエルフ「……」

男(……じゃらりじゃらりと、鎖を引き摺る音がついてくる)

男「……」

しっぽエルフ「……」

男「……」

男(非族と連れだって歩いている)

男(……阿呆の図だ。俺は何をしているんだ)

男(冷静に考えたら、こんな調達の仕方はない)

男(これらを買う人間は、たいてい荷車の一つでも用意して、それに乗せて持って帰るなり何なりするのだろう)

男(俺のようにただ歩いて家まで連れ帰る奴がいただろうか?)

男(道理で、裏商人が怪訝な顔をしていたわけだ)

男「……」

男(……何も考えていなかった)

男(今このときまでの自分は、復讐以外の何もかもを、全く頭から追い出していたと、急に思い知った)

男「……」

しっぽエルフ「……」

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