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犯人「推理小説家にでもなったらどうです?」探偵「なんだとォ!?」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/11(水) 22:34:55.79 ID:HL8DMduQo



探偵「……以上の推理により、誰が犯人なのかは明白!」

富豪「誰なのじゃ!? 当家の家宝である宝石『真実の瞳』を奪ったのは!」

探偵「宝石はその名の通り、真実を映し出すようです」

探偵「今の推理を実行できるのはただ一人……」

探偵「――あなたですよ!」ビシッ


犯人「なっ!?」


2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/11(水) 22:37:00.56 ID:HL8DMduQo



刑事「キサマか! 逮捕だ、逮捕する!」

犯人「ま、待って下さいよ、刑事さん」

刑事「む……」

犯人「たしかに今の推理はよくできている」

犯人「犯行が可能なのは、このボクしかいないだろう……」

犯人「ただし……今の推理が真実ならば、ね」

探偵「……どういう意味です?」


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/11(水) 22:39:46.58 ID:HL8DMduQo



犯人「決まってるでしょう? 今の推理には肝心の証拠がないんですよ、証拠がァ!」

探偵「!」

犯人「どんなにうまく組み立てられた推理でも、証拠がなきゃしょせん机上の空論!」

犯人「よくできた作り話でしかない!」

犯人「なぁにが、真実を映し出すだ! キザったらしいこといいやがって!」

犯人「そうだ、いっそ推理小説家にでもなったらどうです?」

探偵「なんだとォ!?」


4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/11(水) 22:43:16.73 ID:HL8DMduQo



探偵「俺だって……俺だってなぁ!」

探偵「本当は推理小説家になりたかったんだよォ!」

犯人「な、なに……?」

探偵「俺は子供の頃から推理小説が大好きでさ」

探偵「国内の作家も海外の作家も、あらゆる推理小説を読んださ!」

探偵「読んで読んで読みまくったさ!」

探偵「読んでるうちに、自分でもこういうのを書いてみたい、と思うようになった!」


5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/11(水) 22:45:52.16 ID:HL8DMduQo



探偵「だから、俺は推理小説家を目指した! だけど――」

探偵「どんなに出版社に持ち込んでも!」

探偵「どんなに賞に応募しても!」

探偵「かすりもしなかった!」

探偵「リアリティがないだの、人間に血が通ってないだの、と酷評され続けた!」

探偵「だけど、俺は諦めなかった……!」


6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/11(水) 22:47:55.03 ID:HL8DMduQo



探偵「俺に不足しているのは、ナマの体験だ、と思った俺は探偵業を始めた!」

探偵「これが意外にも天職だった!」

探偵「俺はさまざまな事件を解決し続け、警察から頼られるほどの存在になっていった!」

探偵「ねえ、刑事さん?」

刑事「うむ……その通りだ」


7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/11(水) 22:51:01.81 ID:HL8DMduQo



探偵「やがて俺は、自分の経験をもとに、血のにじむ思いで推理小説を書き上げた!」

探偵「自分でいうのもなんだが、傑作だった!」

探偵「だが……やっぱりダメだったんだ」

探偵「意気揚々と持ち込んだが、編集者にダメ出しされ、俺はとぼとぼと家路についた」

探偵「これからは探偵業に専念しよう、と決意した瞬間だった」


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