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【SS】「ベルトルトとユミルの……」

3: 2013/09/03(火) 10:48:14 ID:4ZyWcX8Y


でも、それは私の体は予想以上に空気を欲していたらしい

空気が唇の表層をかすり、ひゅっと音を立てて
その息を、反射的に止めようとしたら

いつの間にかユミルは、鼻から少し大きく息を吸っていた


――やばい、鼻息が

吸うならまだしも、吐きだして吹きかけたら恥ずかしい
ユミルは反射的に一息だけ吸いこんだ呼吸を体の内に留め……もう一度、息を止めた

でもたった一呼吸だけで、酸素が行き渡るはずはない

あまりの息苦しさに、ユミルは体を捻りつつ目の前にある大きな体を押す
だが相手は、こちらの背中に手をまわしていて……ついでにその手の一つが、私の後頭部へと回って

がっしりと、こちらの体を己の体に密着させてきた

4: 2013/09/03(火) 10:53:11 ID:4ZyWcX8Y



――やめろよ、もう息が……

キスをしている、と言う事実よりも息苦しさが上回ってくる

その癖に私の体に巻きついている、腕や掌には力強いぬくもりがあって
何故だか、安心していた

彼の掌は、まるで撫でる様に
でも逃がさないと言う様に僅かに触れている場所を往復する

後頭部と背中を掌で摩られて、言い様も無い程に全てを委ねて仕舞いたくなった

他人と体温を交換するのは、こんなにも気持ちがいい物だと
不意に、思い知らされた気がした

5: 2013/09/03(火) 10:55:47 ID:4ZyWcX8Y



――だったら、抱きしめられるだけでも私は満足なのに


出来る事なら、キスで息苦しさを与えられるのではなく
ただ、抱きしめるだけの方が……

そう思った瞬間、顔の前にあった圧迫感が消えた
ついでに唇に当たっていた感触も無くなったので、少しだけ顔を引きながら瞼を動かす


すぐにそいつを見れなかったのは、恥ずかしいと言う感情もあったからだが
何よりも荒い呼吸をしている姿なんて、見せたくないと思った故の行動だった


――お前は、こんな私をどう思ったんだよ?

私の触れた唇の弾力は、私が感じた物と変わらなかったのだろうか
それとも、やはり鼻息が当たっていた?

ゆるゆると、相手の表情を窺う様に瞳を開ける
私より少し上の目線からこちらを見ていた彼は、そんな私を見てからにこりと笑う

6: 2013/09/03(火) 11:00:20 ID:4ZyWcX8Y


見るなよ、と言う感情から私は自身の手で顔を覆う
熱くなった頬を覆う様にしていた掌の上に、奴の掌が重なった

そして


「ユミル、…………かわいい」

普段の声とは違う、熱で蕩けた様な声
まるで口の中に放りこまれ、唾液にある熱によって溶かされたチョコレートみたいだ

悔しいのは、そんな声に反応して私の頬の熱は更に上昇した事
くそっ、普段の私なら……こんなセリフに反応なんてしないのに


――今の私の体は、私じゃないみたいだ

だってこんな乙女の様な反応、私には似合わないと分かっている
なのにそんな行動を治める方法を、私は知らない

だから、だろうか
私は無意識の内に、小さい子が首を振る様にイヤイヤと首を振った

ついでに少し体を揺らし……私の手に重ねられた掌や、回された腕に抵抗の意を示す


でもそんな私に届いたのは、面白そうに少しだけ笑う声だった

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