【まどか☆マギカSS】 神の国と女神の祈り ─15─


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3 : 第65話「エドワード城の攻防戦 3」 - 2015/04/09 23:06:49.30 xu09XZkf0 2496/3130

第65話「エドワード城の攻防戦 3」


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エドワード城の第四城壁区域の入門口では、国王侍従長のトレモイユが指揮する正規軍が、この関所の守りにあたっていた。


両側の胸壁と矢狭間、クレノーと小壁体(城壁の出っ張り部分)に弓兵たちがあますことなく持ち場につき、弓を引いている。


すると、何秒か後に、千段の階段塔をのぼってきたクリフィルとリドワーンら魔法少女が、目を回しながら第四城壁区域の芝生敷地に姿をあらわした。


「いったい何週させるんだばかやろう」

クリフィルは目の回る頭を手で悩ましく押さえている。


「途中から右にまわって登っているのか左にまわって登ってるのか分からなっちまったよ」


リドワーン、黒い獣皮を肩に垂らした赤く鋭い眼をした魔法少女は、剣を抜く。


「お待ちかねだ」


その剣を伸ばした先には、第四城壁区域の胸壁があった。そこに弓兵たちが並び立っていた。

4 : 第65話「エドワード城の攻防戦 3」 - 2015/04/09 23:08:35.01 xu09XZkf0 2497/3130



「まだだ!まだ撃つな!」

国王侍従長のトレモイユは手を上げて制止の合図をだす。

弓を引いたロングボウ兵、クロスボウ兵は、発射を我慢する。


クリフィルにつづいて、階段塔を登りきったレイピア使いの魔法少女レイファ・イスタンブール、アドラー、身長がひときわ高いがあだ名がチビのチョウと呼ばれている魔法少女、オオカミに育てられた魔法少女ホウラ、生き残り組の魔法少女たちが集結した。


城下町の魔法少女たち含め、集結した21人の魔法少女は、それぞれ手に魔法の武器をもって、第四城壁区域の守りを固められた城門を見上げる。


国王侍従長のトレモイユは憎たらしげに歯をかみしめて邪悪な魔女どもを城壁の上から見下す。

敷地に集結した悪魔の手先どもを。


両者睨みあう。


緊張の沈黙が戦場に走ったが、直後、たくさんの足音が聞こえてきた。


「...?」

「?」

どだだだだだ。

数人ではない、数十人、いや数百人かもしれない連続する足音。


城の人間側も、芝生敷地に集まる魔法少女側も、このたくさんの足音の正体が分からない。


国王侍従長のトレモイユは、目をしぱしぱさせ、足音の予感を感じ取っていた。

その顔つきは険しいものになってく。苦虫を噛み締めるような顔だ。


魔法少女たちも戸惑った顔をしてきょろきょろ、視線を右に左に泳がせ、足音の正体を探っていた。


やがて、それは明らかになった。


第四城壁区域へつながる別の階段ルートから駆け上ってくる多量の足音は。

馬の足音さえ混じっている。


「馬?」

クリフィルはぽかーんとした目をして、丸くさせた。


リドワーン、赤く鋭い眼の、黒髪の残忍な魔法少女は、にっと笑みを浮かべた。

近づいてくる足音たちの正体がわかったからだ。

馬の足音で、思い当たる人物は、一人しかいない。

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