【まどか☆マギカSS】 神の国と女神の祈り ─14─


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754 : 第60話「 BRAVE HEART 」 - 2015/03/06 00:08:41.13 cKhwn6kj0 2337/3130

第60話「 BRAVE HEART 」


457


城下町では乱闘が続いていた。


決起した魔法少女30人と、守備隊50人の騒乱は、魔法少女の陣営が優勢であった。


業を煮やした守備隊たちは飛び道具に頼り、弓を手に取り出した。

兵たちはこの弓に矢を番え、反撃にでるべく魔法少女たちを狙うが。


その守備隊たちめがけて魔法の矢が先にとんできた。


城壁側らの階段に立って弓を番えていた守備隊たちは、その足元を魔法の矢で爆破され、足元が崩れ落ちてみなバランス失くしてころげた。

「うわあああ」


煙とパラパラという細切れの小片、あたりに散る。


兵士らはみな階段をころころと転げた。


何人かの魔法少女たちが剣を手に走ってきて、倒れた兵士たちの胸をさくさく剣で刺した。


「うう...」


「うぶ...!」


兵らは心臓や右脇腹を剣に貫かれ息を止めた。

血を口から垂らすのみとなった。

755 : 第60話「 BRAVE HEART 」 - 2015/03/06 00:10:18.51 cKhwn6kj0 2338/3130


円奈は弓をもって武装姿になったが、放心したように茫然とし、変身した魔法少女たちが人間を容赦なく殺していく光景を見通していた。


「あう...あぐ!」

壁際にたたきつけられた兵士を、脇腹へ小刀を繰り返し突き入れる魔法少女もいる。ズブと腹にナイフを差し込んでは引き抜く。


バタバタと倒れる人間たち。血まみれの地面。殺戮の公開処刑広場。


グーで兵士の顔をなぐり、壁にたたきつけたあとは、兵士の手から剣を奪って、その口の中に剣を差し込む魔法少女。


兵士の喉は裂かれてつぶれた。呼吸するたびに血があふれ出てむせた。


円奈は目にしているものが信じられない。

残酷な光景に言葉を失い、全てを諦めかけた円奈の肩を。


だれかが叩いた。


黒い髪、黒い獣皮、鋭い赤い目をした魔法少女だった。

円奈はその魔法少女を知っていた。


いちど、命を助けられたこともある。助けられたというよりは、見逃してもらったというべきか。


ドリアスの森を抜けたあたりで、農村を急襲していた魔法少女。

円奈はその略奪の場に巻き込まれて、この魔法少女と目が合った。しかし魔法少女は円奈を殺すことなく見逃した。


リドワーンと名を持つこの魔法少女は、エドレスの都市でも円奈の姿を追っていた。


ウスターシュ・ルッチーアと二人で宿をとったとき、王都には近づくなと忠告していた。

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