【まどか☆マギカSS】 神の国と女神の祈り ─12─


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376 : 第50話「後悔なんて、あるわけないよ」 - 2014/12/25 22:11:31.53 7DmKop3w0 1975/3130

第50話「後悔なんて、あるわけないよ」

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王城への通行路では、魔獣たちが瘴気を撒き散らしながら、エドワード城むけて大行進していた。


その数は80匹を越える。


あちこちまばらに魔獣が発生することがあっても、80匹が同時に一箇所にまとまって結界を形成するのはめったにないことだ。


王城への道は、ふだん、門を衛兵が守備にあたって、つねに見張られている。


が、人間が見張りにたったところで、もちろん、魔獣の大行進をとめられるわけもない。


王城への通行路は、石畳によってまっすぐに道が敷かれていて、ふだんここは騎士たちのパレードが音楽隊と一緒になって進軍する道である。


ところが今はそれが魔獣たちのパレードになってしまっていた。


80匹の魔獣たちは、王城の入り口へ一直線だ。

377 : 第50話「後悔なんて、あるわけないよ」 - 2014/12/25 22:14:41.87 7DmKop3w0 1976/3130



それを食い止めようと動くのは、手分けした35人ほどの魔法少女。


魔法少女たちは、夜間の寝静まった王城の入り口、衛兵が並び立つエドワード城の第一城壁へ、まっすぐ集団をなして走る。


「いそげ!」


先頭をいく魔法少女が、エドワード軍の軍旗をふりかざし、後続の魔法少女たちを鼓舞している。


「王城を守れ!」


なにやら妙な騒ぎになっている、と気づいたのは、エドワード第一城壁の守りにあたる夜警の門番たち。

門番たちは、眠たくなる目をこすり、城壁の矢狭間によりかかっていた身を起こして、目を見開いた。


「おいおいおいなんだありゃあ?」

門番は困惑した声をあげた。


城壁にたつ監視塔からみおろした門番がみた光景は、城下町の魔法少女たちが、35人もこっちに走ってくる姿だった。

なんとも異様だ。

奇妙な衣装と格好をした城下町の娘たちが閉ざされた城門に走ってくるという、わけのわからぬ光景。


「ワーウィック!ボーシャン!リック!」


彼は仲間の門番たちを呼んで起こした。

その声は、寝静まる夜にたちこめる霧に轟く。


「おきろおきろ!みてみろ」

城壁の出っ張りに背をくっつけて眠りこけている門番たちの肩をたたき、たたき起こす。

バンバンと叩かれた門番兵たちがビクっと体を動かして目をさます。


「くそったれ」

ワーウィックは夜間に無理やり起こされて愚痴を開口一番、こぼした。

「何事だ?」

重たい目を開きながら、渋い顔をして重たい体を起こす。

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