【まどか☆マギカSS】 神の国と女神の祈り ─5─



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一つ前


832 : 以下、名... - 2014/05/31 22:00:37.03 dCwear9K0 735/3130

第20話「アキテーヌ城の饗宴」

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城の外でがやがや騒ぎ立っている音で、円奈は目を覚ました。


目を開けると、すっかり暗い城室の石壁が目に入る。


どこの部屋なのか、円奈は意識が戻ってくるのとともに分かった。


アリエノールさんの部屋だ。


それにしても城の外が騒がしい。


でも昼間での、戦争が起こっていた波瀾と禍乱のけたましい騒ぎ声とはちがっていた。

どちらかというとお祭り騒ぎのような、 陽気さに包まれた華やいだ騒がしさ。


そして円奈は質素な木造天蓋ベットからおきて、格子窓から城を見下ろして、文字通りお祭り騒ぎなのを見た。


いつのまにか夜になっていて、城の外はすっかり暗かった。


にも関わらず城の中庭は人々で満たされ、かがり火を灯し、酒飲みの踊りの大騒ぎである。

城は完全に農民のために開かれていた。

833 : 以下、名... - 2014/05/31 22:01:41.95 dCwear9K0 736/3130


農民たちは賑やかに夜宴を楽しみ、夜通し踊る。歌いあい、城の楽団の楽器にあわせて踊り、かがり火のまわりに環をつくって笑いあい、語り合い、そして踊る。


中庭には木の細長いテーブルがだされ、城内の宮廷料理が次々酒とともに持ち運ばれた。


農民たちは酒のジョッキ握りながら踊り、酒を芝生にこぼしながら、肩とりあって踊る。


ウールのボディス姿の女たちはかがり火のまわりに集まって男達と踊る。

女同士で痴話にふける人たちもいる。あの騎士がよかったとか、あの騎士がカッコイイとか、そういう痴話話。
そのどの手にも酒のジョッキが握られている。


かがり火のせいだけではないだろう、女たちの顔は赤い。


とにかく、石の城壁に囲まれた、かがり火に照らされる城のなかは、飲め歌えの祭り一色になっているのであった。


月が夜空に浮かんでいる。


三日月。星空が浮かぶなかで、ひときわ明るい白色の月は、城のお祭り騒ぎを見守っている。

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